8月18日週の日経平均は、1週間で220円上昇して1万5539円となった。米国の利上げ時期が早まるとの思惑が出てドル高(円安)が進んだことが日本株上昇に寄与した。
日経平均は、今週も1万5500円中心の狭いレンジで推移へ
毎週、同じ話で恐縮だが、日経平均は今しばらく1万5000円台で膠着が続きそうだ。
楽天証券経済研究所チーフストラテジストの窪田真之氏は「大きく上がれば売り、下がれば買い」の投資スタンスでいいと話す。
まだ上値トライする条件は整っていない。下値を試すほどの悪材料も出ていない。
日経平均(2012年11月~2014年8月22日)

(注)楽天証券経済研究所が作成
世界景気の回復力は、期待したほどに強くない
直近の1カ月で出てきた世界の景気指標は、世界景気の回復力が思ったほど強くないことを示している。
(1)欧州の弱さが目立つ。
ドイツの4~6月GDPはマイナスとなり、ユーロ圏全体でインフレ率は7月で前年比0.4%まで低下している。欧州の銀行が1990年代の日本の銀行のように不良債権を抱えたままであることも、景気を下押しする材料として意識されるようになった。欧州は、先行きかつての日本のようにインフレ率がマイナスに突入する懸念も出ている。
(2)日本の景気回復力もさほど強くない
消費増税で消費の落ち込んでいる上に、輸出の回復も鈍く、景気停滞局面にある。
(3)中国景気にも不安
中国も、大都市の不動産が下落を始めており、ここから景気が失速する懸念が払拭できない。
(4)米国は好調をキープ
唯一、景気好調が続いているのが、米国だ。