Excelからの脱却を支援--オラクル、予算管理や管理会計などをSaaSで提供

大河原克行 2014年08月26日 07時00分

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 日本オラクルは8月25日、SaaS「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service」の国内での提供を開始した。オンプレミスで提供してきた経営管理(EPM)アプリケーション群「Oracle Hyperion」に含まれる「Hyperion Planning」の予算管理や管理会計などの機能を月額課金制のSaaSで提供する。月額費用は1ユーザーあたり1万3000円。オンプレミス、クラウド、あるいはこれらを併用した形で利用できるという。

 日本オラクル代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)の杉原博茂氏は、「経営管理や管理会計の業務では、75%がExcelで事業計画や予算管理を行っており、59%の企業がExcelで業績を管理、収益性を分析している。82%の最高財務責任者(CFO)が業績予想を行うための十分なデータがない」と現在の課題を解説した。

杉原博茂氏
日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏
伊藤健治氏
日本オラクル 執行役員 BI/EPM事業統括 伊藤健治氏

 続けて杉原氏は「日本は労働生産性が先進国中最下位という実態がある。海外から優秀な経営陣を迎えても、適切なデータがタイムリーに出てこないという問題が発生しているのも実態だ。オラクルは、経営管理アプリケーション市場で過去5年、世界ナンバーワンを維持しており、全世界4000社以上で世界の企業の経営効率化を支援してきた実績があり、この分野のリーダーである。Planning and Budgeting Cloud Serviceは、世界ナンバーワンの経営管理ソリューションであり、日本の経営管理でExcelからの脱却を支援する」を意気込みを見せた

 日本オラクル 執行役員 BI/EPM事業統括の伊藤健治氏は、「今後2~3年以内に改革を計画している業務プロセスとして、最も関心が高いのが『計画・業務管理、ビジネスアナリティクス』であり、CFOの71%に達している。CIO(最高情報責任者)が重視するテクノロジとしてクラウドが最も多い。OracleのEPMは、中長期戦略事業のポートフォリオや計画予算編成、収益性分析、予測がスピード経営を支援できる。為替が動けばすぐに経営に影響し、ある国で暴動が起きれば工場の稼働停止や移転だけでなく、部品調達コストなども影響する」とPlanning and Budgeting Cloud Serviceなどを含めたEPMが必要とされる背景を解説した。

 「こうした問題を瞬時に判断するといった現在の経営に求められる環境を提供できるのがPlanning and Budgeting Cloud Service。米国では2月からサービスを提供しており、4000社以上の導入実績とノウハウがある。これを生かしたサービスを提供できること、数週間での短期導入や試用が可能であること、ユーザー単位の月額課金サービスによるスモールスタート、豊富な業界別、業務別テンプレートによる導入リスクを低減できるのが特徴」(伊藤氏)

 国内では、アクセンチュアやアビームコンサルティング、富士通、東洋ビジネスエンジニアリング、SCSKなど20社以上のパートナーから業種別、業務別のテンプレートを提供。環境構築の作業が不要になることから、通常6カ月かかる導入作業が最短で1カ月程度で導入できるという。

箕輪久美子氏
日本オラクル BI/EPM事業統括 ソリューション本部 副本部長 箕輪久美子氏

 「Excelでは、配布や収集、集計作業の負荷が大きく、計画策定に時間がかかるとともに見直し頻度が低くなるため、結果として数値の精度が低いといった問題が発生している。こうした課題に対して、Oracle EPMを導入したユーザーでは、入力や集計の負荷を50%削減したり、部品在庫を50%削減したりといった成果につながっている事例が上がっている。膨大なExcelのシート管理が煩雑化しているという企業では、情報の一元化やプロセスの体系化でROI(投資対効果)が506%になった企業もある」(日本オラクル BI/EPM事業統括ソリューション本部 副本部長 箕輪久美子氏)

 多大な初期投資が不要で、バージョンアップやパッチ運用などサービスの一部として提供することも可能であるほか、最低10ユーザー単位から安価に導入できること、米国防総省が求める高いセキュリティレベルで提供されるクラウドサービスであることを強調した。

Oracle EPMによる導入効果 Oracle EPMによる導入効果
※クリックすると拡大画像が見られます

 「対話的なウェブ環境やExcel画面による直感的な操作性を継承しているほか、入力後すぐに自動集計し、全社視点で最新データを即座に確認でき、数百以上の部門管理も容易にするプロセス管理の実現、製品別や地域別、顧客別といった多軸管理によるセグメント分析、視認性の高い定型レポートやダッシュボードの提供、パラメータ変更による容易なシミュレーションといった機能を持つ」(箕輪氏)

 箕輪氏は「Excelで行うよりも大幅な時間短縮が可能であり、空いた時間を分析情報の精度向上、分析時間の増加、分析高度化に活用してもらい、経営の変化対応力の向上などにつなげることができる」と語った。

 同社では、業種業務向け短期導入テンプレートを利用して、パートナーからの支援を受けながらユーザー主体で導入する「短期セルフ導入プラン」、導入支援コンサルタント主体で導入プロジェクトへの関与を最小限にする「短期コンサルティング導入プラン」の2つの導入プランを提案していく。既存のHyperion環境からもそのまま移行できるとした。

 11月30日までの期間限定で特別価格で提供する「みんなのHyperion」キャンペーンを展開する。3年間契約すると、最初の18カ月分の利用料金を無料とする。8月28日には、Planning and Budgeting Cloud Serviceのローンチイベント「グローバル経営サミット 2014」を東京・白銀のシェラトン都ホテル東京で開催する。

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