サンフランシスコ発--VMwareはハイブリッドクラウド戦略の一環として、どのようなエンドポイントからでもアプリの管理を可能にするというデスクトップ製品とモバイル製品の数々を発表した。
「VMworld 2014」において、米国時間8月26日の朝一番に発表されたのは、新製品「VMware Workspace Suite」だった。これは場所やOSに関係なく、事実上すべてのアプリに関するポリシー制御へのアクセスや決定をシングルサインオンで可能にするための統合プラットフォームだ。同社はこれがモバイル環境からSaaS環境、仮想化環境、「Windows」環境に至るまでの範囲を対象とするものであると述べた。
同社はコンテナ型仮想化に関する25日の発表に続き、今回は「Chromebook」を通じた、インターネット界に君臨するGoogleとの協業を明らかにした。
またVMwareはNVIDIAとも提携し、IT業界の巨人3社が協力することで、Googleの低価格ノートPCであるChromebook上での高パフォーマンスグラフィックというエクスペリエンスをリモートユーザーにもたらそうとしている。
NVIDIAはハードウェアという側面から、共有仮想GPUである「NVIDIA GRID vGPU」と、「Tegra K1」プロセッサを今後発売される特定のChromebookに搭載するための作業を進める。一方、VMwareは仮想化されたアプリ上での動画や楽曲のスムーズな再生を可能にする同社の「Blast Performance」テクノロジを提供する。
またVMwareは製品調達の手段を増やすことでサービスの充実を図ろうともしている。
EMCの子会社であるVMwareは近々、あらゆるデバイスからクラウド上のデスクトップを利用できるようにするというDaaS製品「VMware Horizon DaaS Enterprise」を欧州でも展開し、同地でのプレゼンスを高める計画だ。
また、同社は世界規模で、VMware Horizon DaaSのマルチテナント型パブリッククラウドバージョンを通じて、公開されたアプリや完全な仮想デスクトップに至るまでDaaSの提供を拡大していく予定だ。
同社はVMware Horizonに関する話題とともに、最近買収したCloudVolumesについても語った。CloudVolumesは、ネイティブアプリをリアルタイムで仮想環境に配備することを目的としている。
最後に、VMwareという企業は、壮大な構想を打ち上げると思われることの多いシリコンバレー型企業ではない。しかし、同社の次の構想に付けられたコード名は、そのテクノロジによって地球が小さく感じられるようになるとはいえ、地球上には存在しないものの名前となっている。
VMwareはこの「Project Meteor」(meteorは「流星」の意)についても一部を明らかにした。この新テクノロジによって、どのような仮想マシンからでも(汎用の仮想マシンからでも)ユーザーの既存のアプリやデータを用いて、パーソナライズされたデスクトップを作成できるようになる。Project Meteorは、25日に強調されたオープンソース関連の発表と歩調を合わせることで、HTML5ベースのブラウザを搭載したすべてのデバイス上でこういったデスクトップを提供できるようになるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。