京葉銀行は、インターネットバンキングやサイト利用者を守るため、不正攻撃やフィッシングに備えた新たなアプリケーションを採用し、9月1日からサービスを開始した。アプリケーションを提供したセキュアブレインが9月1日に発表した。
採用されたのは、MITB(マン・イン・ザ・ブラウザ)攻撃対策を搭載した金融機関向け不正送金、フィッシング対策アプリケーション「PhishWallプレミアム」。MITB攻撃は最近急増しているインターネットバンキング不正送金の手口で、PCに感染したウイルスがインターネットバンキングサイトにアクセスした際に通信をハッキングし、偽画面などを表示する。
PhishWallプレミアムは、顧客に無料配布される「PhishWallクライアント」と金融機関側で設定する「PhishWallサーバ」との間で認証情報をやり取りすることで、顧客PCからアクセスした企業のウェブサイトが真正なサイトであることを証明する。
顧客がPhishWallプレミアム導入企業のウェブサイトをブラウザでアクセスするタイミングで、顧客のPCがMITB攻撃型ウイルスに感染していないかをチェックし、感染の兆候を発見した場合は、赤のシグナルと、警告メッセージを表示し、不正な画面への入力を防ぐ。
MITB攻撃特有の「ふるまい」をチェックして検知するため、同様のふるまいをする未知のMITB攻撃型ウイルスも検知が可能。さらに、ウイルスを無効化する機能が搭載されており、顧客のPCがMITB攻撃型ウイルスに感染している場合でもウイルスを無効化することで、情報を詐取される危険な状態を回避できる。
なお、PhishWallを導入済みの企業では、セキュアブレイン側の設定を変更するだけで、PhishWallプレミアムにアップグレードすることが可能という。京葉銀行は2009年にPhishWallを導入しており、今回はそのアップグレードによって同プレミアムへ移行した。