人気の武田薬品に米地裁で巨額賠償判決

ZDNet Japan Staff 2014年09月09日 10時50分

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 9月3日、米国のルイジアナ州連邦地方裁判所で、武田薬品工業(4502)に対して60億ドル(約6300億円)の賠償判決が出た。

4月の陪審員評決をそのまま認める判決で、株価には織り込み済み

 これは、武田薬品工業が米国で2兆円以上販売した糖尿病治療薬「アクトス」について、膀胱がんにかかる可能性が高まる副作用リスクを意図的に隠していたと損害賠償を求められている裁判の話だ。

 4月にルイジアナ州陪審で賠償金額60億ドルの評決が出ていた。金額があまりに大き過ぎるので、この評決が伝わった4月8日に武田薬品工業の株価は5.1%下落した。ルイジアナ地裁は9月3日、陪審評決通り、60億ドルの賠償金額そのままで判決を出した。この判決が伝わった9月4日の武田株は1.3%下落した。

武田薬品工業日足 2014年4月1日~9月8日


(注:楽天証券経済研究所が作成)

 9月4日の株価下落率があまり大きくなかったのは、以下の理由による

(1)4月に陪審員評決が出た時点で、一旦株価に織り込み済みとなっていたこと

(2)まだ確定判決ではなく、先行き減額が予想されること

 楽天証券経済研究所チーフストラテジストの窪田真之氏は、武田薬品工業に非があるか否かはわからないが、仮に非があったとしても、60億ドルの賠償金額は、過去の類似事例と比較して大き過ぎるという。これはまだ地裁判決であり、そのまま確定するわけではない。武田薬品工業は、再審理の請求、控訴を含め、あらゆる法的手段を使って争う方針を表明している。賠償金額は大幅に減額される可能性が高いと同社は予想している。

(3)武田薬品工業の財務は堅固で、仮に60億ドルの賠償金を支払ったとしても財務上の問題は発生しないこと

 武田薬品工業はキャッシュフローが潤沢で、海外で大型M&Aを繰り返してきたにもかかわらず、ネットキャッシュ(実質無借金)に近い好財務を維持している。

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