日本IBMは9月10日、SaaS、PaaS、IaaSにまたがる製品やサービスをウェブ上で検索、試用、購入できる「IBM Cloud marketplace(IBMクラウドマーケットプレイス)」を発表した。IBMやビジネスパートナーのクラウド関連ソフトやサービスを提供するもので、同日よりサービスを開始した。
IBMクラウドマーケットプレイスは、4月から米国を中心としてサービスを提供しているIBM Cloud marketplaceでの経験を生かしながら、日本のユーザーやビジネスパートナー、開発者向けに強化したもの。今回、日本語でのナビゲーション、日本でのクレジットカード利用のサポートなどを開始する。
提供形態としては、ウェブ上で製品やサービスを検索して情報収集したり購入する「セルフサービス」と、電話による問い合わせ対応や購入支援や購入後のサポートを要員が行う「コンシェルジュサービス」が利用できる。
製品やサービスを系統的に探しやすい直感的なユーザーエクスペリエンス(顧客体験)の実現を目指した。アプリケーションを拡張したい場合には、追加のサービスを探したり、試用して購入するなどが簡単にできるとする。これにより、煩雑となっていたクラウド製品やサービスを利用するまでの作業効率が向上するとしている。
同サービスが扱うのはIBMやビジネスパートナーのクラウド関連ソフトやサービスで、例えばSaaSアプリケーション「IBM Mobile Web Push」「IBM SmarterCloud Engage」など、PaaSとしてはアプリケーションの構築、管理、実行環境を提供する「IBM Bluemix」「IBM PureApplication」、IaaSとしてはIBMのクラウドサービス「SoftLayer」の仮想サーバやストレージなど。
ビジネスリーダー、開発者、ITマネージャーなどが対象で、それぞれのニーズに応じて活用できるようになっている。例えば、ビジネスリーダーは、日本の市場にあった豊富なSaaSアプリケーションを展開して利用できる。
開発者はPaaS上にJava、Node.jsなどのアプリケーション実行環境を構築し、データベースやセキュリティなど豊富なサービスをAPIから利用しながらクラウド上の統合開発環境で迅速に開発できる。ITマネージャーは、IaaSから運用に最適なセキュリティ、災害対策などを、柔軟に設定できるようになる。