ニフティは9月18日、家庭内ネットワークとクラウドを結び、さまざまなサービスに活用できるプラットフォーム「スマートサーブプラットフォーム」の提供を開始した。サービス事業者の利用を想定している。
ニフティでは、宅内のLANに接続されたさまざまな機器を外出先から安全、手軽に操作できるネットワークサービス「スマートサーブ」を個人向けに2013年10月から提供している。今回のスマートサーブプラットフォームは、そのシステム基盤をサービス事業者向けに提供する。
小型の専用機器(サービスアダプタ)を宅内のLANにつなぐだけで、家庭内ネットワークとニフティのデータセンター内にあるクラウド環境を仮想専用網(VPN)で接続する。これによりサービス事業者は、利用者に複雑なネットワーク設定を強いることなく、クラウド上で構築したシステムから各家庭に向けてさまざまなサービスを提供できるという。
スマートサーブプラットフォームの利用イメージ(ニフティ提供)
サービスアダプタとクラウド間の通信には、遠隔地にあるLAN同士を接続するためのネットワーク技術である「L2VPN(Layer2 Virtual Private Network)」を活用する。IPsecで暗号化しているため、セキュアなネットワーク環境下で、TCP/IPを含むさまざまなプロトコルで双方向かつフラットに通信できる。スマートハウス向け制御プロトコルでセンサネットプロトコルの「ECHONET Lite」対応機器などにもクラウドから直接接続できる。
現時点でサービス提供に利用できるクラウド環境は「ニフティクラウド」に限られるが、今後は他社のクラウドサービスにも対応する予定。
税別料金は、初期費用としてサービス登録料20万円とサービス基本料として月額10万円、ホームネットワーク側に設置するサービスアダプタが1台1万6000円(100台単位で販売)で接続料が月額400円からとなっている。
スマートサーブプラットフォームは、フューチャーシティソリューションズが2013年8月から提供している「フューチャーシティHEMS」のネットワークサービス提供基盤として利用されている。東北大学と宮城大学が予定している実証実験で活用する「テレナーシングモニタリングシステム」のネットワークサービス提供基盤として採用される。