アビームコンサルティングと日本マイクロソフトは9月25日、顧客を中心とした企業変革の支援で戦略的協業を推進することに合意したと発表した。今後は両社の強みを生かし、共同でのサービス開発や技術検証、販売促進を行っていく。
今回の合意では協業を強化し、アビームが保有する業務や業種のコンサルティングノウハウと、日本マイクロソフトが提供する製品やサービスを組み合わせ、顧客戦略を強化し変革を志向する企業を包括的に支援する体制を整えた。顧客関係管理(CRM)やビッグデータ、業務プロセス改革(BPR)、IT部門の4つの分野で協業する。
CRM分野では、アビームのCRMサービス「ABeam Customer Focus」と日本マイクロソフトの統合型CRMアプリケーション「Microsoft Dynamics CRM」を組み合わせ、顧客のニーズに迅速に対応できる仕組み作りを支援する。ABeam Customer Focusは、セールスやカスタマーサービス、マーケティング領域での改革を包含するという。
データ活用の分野では、アビームが提供する「ABeam BI」サービスで日本マイクロソフトの「SQL Server」やデータ分析ツール「Power BI for Office 365」を活用し、データから得られる知見を企業活動全体に生かす仕組み作りを包括的に支援する。ABeam BIは、分析だけではなく、分析結果から導き出された知見をもとに意思決定を支援しているという。
BPRの分野では、統合基幹業務システム(ERP)「Microsoft Dynamics AX」を活用してBPRのコンサルテーションを提供してきたアビームが、ビジネスの変化に柔軟に対応できるように業務プロセスへの変革や組織作りを支援する。アビームの「ワークスタイル変革サービス」と日本マイクロソフトの情報系SaaS「Office 365」やクライアント端末管理SaaS「Windows Intune」、Windowsタブレット「Surface」などを組み合わせ、顧客との接点を最優先できる効率的な働き方を支援していくという。
IT部門の分野では、IaaS/PaaS「Microsoft Azure」を業界や業種ごとに最適化された「ABeam Cloud」サービス基盤の一つとして活用することでビジネスの変化に柔軟に対応可能なシステム環境の構築を支援する。
アビームが提供するソーシングサービス「グローバルAMS/ITO」で日本マイクロソフトの統合運用管理ソフトウェア「System Center」やコンサルティングサービスを活用することで、グローバルレベルでのリソースの最適化や資産の管理、セキュリティ強化を効率的に促進させ、変化するビジネス部門からの要求対応や顧客接点の改良により多くのリソースを振り分けていくIT部門の構築を支援する。