Microsoftは、「Threshold」という開発コード名で知られる次期「Windows」と企業についてのビジョンを米国時間9月30日に発表する予定だ。
招待客のみを対象とした、サンフランシスコで開催されるこのイベントは、MicrosoftがThresholdについて今後実施するであろう数多くのイベントの皮切りでしかないものの、その重要性は高い。
Microsoftは同イベントで「Windows Technical Preview for Enterprise」という名称の最初の公式テストビルドを披露するとみられている。複数の情報筋も述べているように、10月初めのリリースが期待されているこのプレビューは開発者向けプレビューではなく、MicrosoftがWindowsの次期バージョンに組み込もうとしている機能すべてを含んでいるわけでもない。しかし、「Windows XP」や「Windows Vista」「Windows 7」を使っている企業ユーザーに対して、Thresholdは恐れるべきものではなく、使いたくなるような製品だとアピールすることが目的となっている。
Microsoftは、マウスやキーボードを多用し、Win32アプリを使い続ける必要がある企業ユーザーにとってThresholdをより魅力あるものにするべく努力を重ねている。同社は、Thresholdが企業にとってさほど大きな労力をかけずとも移行でき、高い生産性を維持できるOSだということを示す必要がある。
Microsoftは、Thresholdの位置付けやイメージという点で「Windows 8」から距離を置くべく、複数の取り組みを実施している。スタートメニューを復活させたり、Metroスタイルアプリ(現Windows Storeアプリ)とWin32アプリをデスクトップ上のウィンドウアプリとして動作できるようにするほか、Thresholdの開発プロセスを通じたユーザーからのフィードバックの収集により力を入れたり、さまざまな機器や設定上での新機能の試験的な「フライト」を行う。
同社がこの次期Windowsにどのような名前を付けるのかさえも、ThresholdとWindows 8の差別化を図るうえでの助けとなるだろう。Microsoftはこの新OSに「Windows 9」という名前を付けるとは限らない。同社が次期Windowsを単に「Windows」、または「Windows One」や「Windows 365」にするかもしれないといううわさや憶測もあった。
筆者の知る限り、Thresholdが最終的にどのような名前になるのかを知っているのは、Microsoft社内でもごく限られた人間のみだ。9月30日のThresholdイベントに出席する同社関係者によって、このOSの正式名称が明らかにされるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。