ヤフーはオークションサービス「ヤフオク!」上でユーザーとリアルタイムにチャットできるカスタマーチャット機能を導入、稼働させた。日本オラクルが10月7日に発表した。
今回新たに導入されたチャット機能は、サイト上でのカスタマーサービス業務を支援するSaaS「Oracle Service Cloud」の機能を活用して、導入から1カ月半で稼働を開始した。ヤフーは、Service Cloudを採用し、ヘルプサイトとコンタクトセンターの仕組みを刷新している。
ヤフオク!での利用者からの問い合わせは、メールによるものが最も多かったという。これに対し、リアルタイムなサポートが利用者の購買活動に直結するという考えからチャット機能を新たに導入することとなった。迅速に利用者のニーズを満たし、メールでの回答を受け取った利用者が実際に解決できたかどうかを把握するなど、さらなる顧客満足度向上を目的としたもの。
導入されたチャット機能は、電話と同様にリアルタイムなチャットによる問い合わせ対応を低コストかつ短期間で実現できるという。この機能で問い合わせへの素早い対応、サービスやサポート内容を迅速に改善でき、ウェブサイトからの離脱率削減や顧客の購買機会損失低減につながるとしている。
Service Cloudは、人工知能技術を活用して質問の予測や回答検索をすることで、担当者の経験の有無に関わらず一貫性を保ち、迅速で均質な対応を支援する。顧客からの問い合わせを一元的に蓄積、管理しており、担当者はチャットで対応する際にService Cloudに蓄積されているQ&Aに関するコンテンツ情報を活用しながら効率的かつ適切に回答できるという。
ヤフオク!では、今回のチャット機能導入でメールでの対応と比較して、1件の問い合わせにかかるコストが約3分の1となり、利用者のアンケート結果では、導入前と比較して満足度が1.7倍上昇したと説明。チャット機能を活用することで、従来メールでの対応ではクレームにつながりやすい案件も利用者にあわせてきめ細やかに対応でき、利用者の満足度を下げることなく、迅速に解決できるようになったとしている。