今後Adobe製品で使用されている技術やサービスの一部をサードパーティがアプリに組み込んで利用できるようになる。基調講演のステージでは、つい先日買収を発表したAviaryが開発した、Tシャツをデザインするアプリ「Threadless」もCreative SDKの事例として紹介された。
日本語版のサービスが開始された、プロから投稿を募集できる写真サービス「Snapwire」もCreative SDKを使っている。イメージやムービーを使ったアプリの提供を考えている人には今後注目の技術となりそうだ。

Tシャツをデザインするアプリ「Threadless」
デスクトップツール関連で注目の新機能は「Creative Cloud Extract」サービスだ。Extractは単純なアセット共有サービスとは異なり、PSDファイルの構造を理解する。レイヤ情報はもちろん、カラー、フォントスタイル、グラフィックスなどのデザイン情報を抽出したり、選択したレイヤのデザインからCSSを生成する機能もある。Photoshop CCがインストールされていない環境でもブラウザ内でPSDのインスペクションが可能になるのだ。
新しい「Dreamweaver CC」には、このExtractサービスと連動するExtradctパネルが追加された。これにより、開発者はデザインカンプから開発に必要なレイアウト情報やデザインアセットをDreamweaverの助けを借りることで取得できる。デザイナーの意図の一部をツールが代弁してくれるというわけだ。デザイナーと開発者の仲を取り持つ嬉しい機能と言えるだろう。
デモではDreamweaverの刷新されたライブビューとの組み合わせで、PSDからグラデーションやテキストのスタイルをCSSとして適用したり、画像レイヤーをドラッグして画像フォーマットを指定するだけで背景に設定できる様子が示された。