Wozniak氏は次のような話をした。
- Wozniak氏はスマートウォッチにはうんざりしている。同氏は、自分のスマートフォンと比べて、スマートウォッチには良い利用法が見つけられないと語った。
- 「『Google Glass』が好きだ」と語った。同氏はGoogle Glassに夢中だ。生活の可能性についてアイデアをもたらすのだという。「人々がGlassholeと言えば言うほど、ますます着けたくなる」
- 人材について。「若手エンジニアは私にとって最も意味のあることだ。若手起業家について考えてみると、彼らは大学の授業のようなスピードで進んでいては駄目だ」
- Fusion-ioについて。「私がFusion-ioに参加することになったのは、彼らがランチをごちそうしてくれたからだ。私はその会社の一部になる必要があった。彼らはチップをサーバに直接搭載している。私はエンジニアとして、そういう類いのことに感心する。2回目のランチの時、彼らは私に仲間になってくれないかと頼んできた。私は彼らの頭脳を評価した。これからもっといろいろ起こる予定だが、それについてはまだ話せない」
- 「Apple Pay」について。Wozniak氏は、GoogleのNFCとタップによる支払方式の初期の取り組みを評価した。この分野におけるGoogleの取り組みには一貫性がなかった。Apple Payはクリティカルマスに到達するだろう。「Googleにはソフトウェアはあったが、パートナーがいなかった」とWozniak氏は語る。Apple Payはユーザーの時間の節約にはそれほどつながらないだろうが、クールではある。「消費者向けの決済システムでは、非常に多くのことが起こりつつある。私は全部試してみるつもりだ」
- イーサネットとWi-Fiは、世界で非常に大きな役割を果たしており、接続性の標準化にむけた最善策である。
- セキュリティについて。「数個のパスワードで済ませようとしているのだが、アカウントはたくさんあって、ルールもいくつもある。区別しておくために、私はリストを印刷して保存するか、少なくとも自分のコンピュータに保存している。お手上げだよ。手のひらにパスワードのタトゥーをしておくべきだ」
- バッテリについて。同氏が「Android」スマートフォンが好きなのは、ワイヤレス充電ができるからだ。同氏は「自由になった気がするね」と冗談を言った。
- 「iPhone」が成功したのは、Steve Jobs氏が自分のためのデバイスをデザインしたからだ。「そしてそれを、『Mac』の時とは違って、Bill Gates氏に教えなかった」と語った。Teslaは、大衆のためではなく、設立者(Elon Musk氏)のためにデザインされた製品のもう1つの例だ。素晴らしい製品は時にそのようにしてデザインされるのだという。
- 「コンピュータを使っているものはなんであれ故障する」と語った。自動車や、他の生活に必要なツールに使われているテクノロジで問題になるのはその点だ。
- イノベーションは、大企業からスピンオフした、より小規模な企業や、若手起業家から生まれる。大企業にとってそれは難しい問題だ。「大企業が前進するのはなかなかないことだ。どうすればそれができるのか、私には分からない。大学とのつながりは重要だ。私だったら、開発者を探すだろう」。最高経営責任者(CEO)はみな、次々に現れる若手人材を見つける努力をすべきだ。
- 音声認識について。Wozniak氏は、このテクノロジは全てを理解するところまでは発達していないと述べた。「(Googleの)音声認識は、未来の鍵を握る部分だ。それは、あなたの気持ちを理解してくる親友のような存在になるだろう。きれいな女性が通りかかったら教えてくれるようになる」
- コンピュータはある時点で意識を持つようになるだろう。企業はある時点で、人間に頼らなくなる。Wozniak氏はそうした考えは好きではない。そのため、ムーアの法則は頭打ちになり、人類のニューロン全てを複製できるようになることはないと信じている。
- インターネットは無限の可能性を秘めており、意識を獲得する可能性がある。Wozniak氏は、人間がするように、物事にアプローチしなければならないと語っている。同氏は、IBMが行っている、人間の脳を模倣する半導体の研究を高く評価している。
- 通信事業者への忠誠心はない。Wozniak氏は、通信事業者に対する忠誠心はなく、しばしばサービスを乗り換えていると語った。「AT&Tの評判はひどかったが、今使っているVerizonよりはサービスはいい。私は行ったり来たりしている」
- 最後の一言として、「どちらか一方を強く支持しすぎてはいけない」と語った。同氏が言っていたのは、テクノロジにおけるプラットフォーム戦争や、その背後にある信条のことだ。「親切にして、人に好かれるようにすることだ。他の人が自分とは違うことをしている場合に、自分の製品でないというだけの理由で製品を批判してはいけない」と語った。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。