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8月の機械受注は良い内容とは言えない

ZDNet Japan Staff

2014-10-10 12:03

 10月9日の日経平均は前日比117円安の1万5478円だった。前日の米国株上昇を好感して、朝方に前日比136円高まで上昇しましたが、その後売られて117円安で引けた。

 ここでは、楽天証券経済研究所のチーフ・ストラテジスト、窪田真之氏の分析を紹介する。

(1) 8月の機械受注は一見良好

 9日朝8時50分に内閣府が発表した8月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比4.7%増と、事前の市場予想(1.0%増)を上回ったため「機械受注はポジティブ」というコメントが市場に流れた。それを受けて、ファナックが9時8分に前日比1.6%高となるなど、朝方、機械関連株が買われた。


(2) 8月は総受注がマイナスなので良い内容とは言えない

 ところが、8月の機械受注は、総受注が前月比2.2%減で決して良い内容とは言えない。大引けにかけて機械関連株は、売り直された。ファナックは引けで前日比0.9%安。東証の業種別指数で、機械は前日比1.7%のマイナスで、日経平均の下落率0.8%を上回った。

 景気動向を最も表すものとして、昔からエコノミストは、船舶・電力を除く民需を見てきた。ただし、今後の機械セクターの業績に与える影響を考える場合は、船舶・電力を含む民需全体や、公共投資・外需まで含む、機械受注全体も見る必要がある。

<機械受注総額の前月比変化率(実績ベース※):2013年7月~2014年8月>
<機械受注総額の前月比変化率(実績ベース※):2013年7月~2014年8月>

 8月の機械受注は、民需(全体)が前月比12.4%減、官公需が同29.9%減だった。外需が同29.1%増だったが、受注総額は前月比2.2%減だった。7-9月の受注総額は、4-6月比で15.3%減の見通しとなっており、足元の受注トレンドが良いとは言えない。

 なお、機械受注は、月ごとの変動が大きいため、1カ月のデータだけでトレンドを判断できない。受注は8月よりも9月に集中する傾向があるので、9月の機械受注(季節調整済み前月比変化率)を見ないことには、7-9月のトレンドを判断できない。

(3) 今後の景気シナリオ

 2~8月に国内景気は「ミニ景気後退」といえる状態に陥った。今、それを織り込む形で、日経平均株価が下がっている。今後の日経平均の動きを予想するために重要なのは、10月以降の景気がどうなるか。現時点で、以下の2つのシナリオを想定している。

メインシナリオ(確率65%):10月から消費増税の影響が薄れ、景気は回復に向かう。日本株は、今が買いの好機と考えられる。

リスクシナリオ(確率35%):10月以降、さらに景気が悪化する。この場合、日本株はここからさらに下がるので、買いは時期尚早ということになる。

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