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なぜ世界中にリスク資産のパニック売りが広がったか-10月20日週の日本株見通し

ZDNet Japan Staff

2014-10-20 10:54

 先週の日経平均は、1週間で768円下がり、1万4532円となった。世界的に広がったリスク資産「パニック売り」の連鎖に巻き込まれて、予想以上に大きな下げとなった。楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト、窪田真之氏は、ここは日本株を割安に買う好機と判断しているという。

なぜ世界中にリスク資産のパニック売りが広がったか

 なぜこれほどの下落が急に起こったのか? その背景を考えてみよう。欧州経済不安・エボラ出血熱・地政学リスク……。さまざまな要因が絡み合った「複合ショック」としかいいようがないが、背景には米国の金融政策変更への恐怖があったと思われる。

日経平均週足:2012年11月~2014年10月17日


(注:楽天証券経済研究所が作成)

 アベノミクスが実質的にスタートした2012年11月以降、日経平均は3回大きなショック安に見舞われている。いずれも、米国の金融政策変更に関する思惑がからんでいる。

(1)2013年5月バーナンキショック

 米国の金融政策を決めるFRBのバーナンキ前議長が、「将来、金融緩和の縮小(テーパリング)が必要になる」と述べただけで、世界中のリスク資産が一斉に売られた。

 1万6000円手前まで上昇していた日経平均は一気に1万2500円近くまで売られた。バーナンキ発言によって引き起こされた世界同時株安だったので、この急落は「バーナンキショック」と呼ばれた。この時は緩和縮小の可能性に言及しただけで、実際には量的緩和の拡大は続いていた。市場は次第に落ち着きをとりもどし、再び上昇に転じた。

(2)2014年1月緩和縮小(テーパリング)開始決定後の急落

 2013年12月に米FRBは、1月からテーパリングを開始することを決定した。これを受けて米長期金利が一時3%超まで上昇した。1月は、アルゼンチンの通貨が急落したことをきっかけに、世界中の株やリスク資産が売られた。

 米景気が寒波の影響で一時的に減速したことも下落要因と考えられているが、窪田氏は、それよりも影響が大きかったのは、テーパリング開始への警戒だったと分析している。ただ、後から振り返ればこの時は緩和の「拡大ペース」を縮小し始めただけで、実際にはまだ緩和拡大が続いていたという。

 したがって、この株急落も過剰反応だった。次第に世界の金融市場は落ち着きを取り戻し、再び上昇に転じた。

(3)10月QE3終了ショック?

 10月に米国の金融緩和縮小は完了する。つまり、金融緩和第3弾(QE3)がついに終わるわけだ。レバレッジをかけてリスク資産に投資してきた世界のヘッジファンドはQE3終了にあわせてリスク資産の持ち高を縮小することを検討していた。

 そこに、欧州景気の後退懸念、エボラ出血熱騒動、地政学リスクなどの不安が重なり、世界中の株が下がり、売りが売りを呼ぶ「リスク資産全面安」に発展した。

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