JVCケンウッドは、同社グループでのグローバル財務管理システムの導入を決定した。キリバ・ジャパンが10月21日に発表した。
採用されたのは、SaaS型財務管理・資金管理システム「キリバ・エンタープライズ」。Excelなど手作業だった資金や財務の管理業務を自動化し、管理主体の財務部門を戦略的な組織に変えるために支援でき、導入企業は900社を超えるという。
JVCケンウッドでは、国内外子会社の資金を可視化し、集約することで余剰資金を設備投資やM&Aなどの成長戦略に活用し、また有利子負債の返済に充てることを課題としていた。この同社のニーズに対し、一般的な資金管理システム(CMS)と比較し、キリバ・エンタープライズの資金ポジション管理、資金繰り予測といった機能が合致したことから導入に至ったとしている。
キリバ・エンタープライズは、複数銀行と接続可能で、単一プラットフォームでグローバル財務管理業務に必要なあらゆる機能を兼ね備えていると説明。クラウド型であることから、オンプレミス型やASP型と比べ導入コストが低く、導入期間も短く、年4回無償でアップデートされることなどが導入の要因になったという。
今回の導入で期待される主なメリットとして、余剰資金を活用して有利子負債を削減できるのと成長戦略に投資できると説明。資金繰り予測精度が向上するとともに、資金を可視化することで海外子会社の財務リスク管理を強化できるという。
今回のプロジェクトを推進する、JVCケンウッド財務経理部長の藤田聡氏は、以下のようにコメントしている。
「JVCケンウッドは世界24カ国で事業展開しており、従業員数は約2万人にのぼる。日本円だけではなく、どの国のどの通貨でもリアルタイムの状況を把握することが財務戦略で必要不可欠。キリバを導入することでグループ会社全体の資金を可視化でき、より精緻な資金繰り予測が可能となる。余剰資金が可視化されることで企業の成長戦略に必要な資金を直接・間接調達だけに頼る必要がなくなり、有利子負債を圧縮することもできる」