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すべてをクラウドに--Days Tokyoに見るオラクル新製品の要諦

大河原克行

2014-10-22 16:55

 日本オラクルは10月22~23日、東京・恵比寿のウェスティンホテル東京でイベント「Oracle Days Tokyo 2014」を開催。開催初日の午前10時からの基調講演に「オラクルデータベース製品総責任者が語る、Oracle Database 30年の歩みと今後の進化~-CloudとBigDataのための先進Database基盤とビジネスに革新をもたらすDatabase In-Memoryテクノロジー」と題して、Oracle データベースサーバテクノロジ担当 エグゼクティブバイスプレジデントのAndrew Mendelsohn氏が登壇した。

 Mendelsohn氏は、「RDB(リレーショナルデータベース)はいまだに技術的進化を遂げている領域である。実際、Oracleはこの分野で過去12カ月にさまざまなイノベーションを行っている。これまでの30年間の投資を保護し、今後30年間の投資も保護していくことになる」と切り出し、Oracle Database向けバックアップ専用機「Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance」を紹介した。

Andrew Mendelsohn氏
Oracle データベースサーバテクノロジ担当 エグゼクティブバイスプレジデント Andrew Mendelsohn氏

 「従来のバックアップ装置はデータベース保護に適していない。最後のバックアップ以降のデータをすべて失うリスクがあること、データベースを正常に復旧できないリスクがあること、拡張性に乏しいといった課題もある」とRDBのバックアップでの課題を説明した。

 「Larry(Ellison最高技術責任者=CTO)自らが命名した」というZero Data Loss Recovery Applianceでは、「リアルタイムにREDO(変更履歴がある差分データ)送信することでデータ損失をなくし、最初にフルバックアップを取れば、あとは差分のみを送信すればいいため、システムへの影響を最小化できる。Exadataの技術を活用しているため、ペタバイト規模までスケールアウトでき、エンタープライズレベルでデータを保護できる」と優位性を説いた。

 「Oracle Database 12c」についてMendelsohn氏は「500以上の機能があり、すべてを紹介できないが」と前置きし、「マルチテナントに対応したデータベースであり、統合密度が高く、既存のアプリケーション変更が不要になる。また、マルチテナント機能はアプリケーション層ではなく、データベース層に実装しているのもOracle Database 12cの特徴。そのほか、最大252まで増やせるプラガブルデータベースの仕組みで複数のデータベースへのパッチ適用やアップグレードの際にも一度だけ変更を適用すれば済み、データベースの生産性を高めることができる」と語った。

Zero Data Loss Recovery Appliance
Zero Data Loss Recovery Appliance

 「開発用のDatabase as a Serviceとしても提供する。高速でのプロビジョニングやスナップショットクローンで短時間でクローンを作成し、データベースの管理コストを削減できる。提供するものを、バックアップのみ、高可用性対応、災害対策対応といった要件ごとに標準化した3つのサービスレベルを設定できるのも特徴である」

 Mendelsohn氏はまた「Oracleはどんなデータベースアプリでも、クラウドで利用できるようにすることを発表した。Salesforce.comのForce.comで書いたものは、Salesforceの上でしか動作しないが、Oracleは標準プラットフォームの上で開発するため、どんなアプリでも動作するという特徴を持つ」と語った。

インメモリは今後10年イノベーション領域

 続けて、ビッグデータ領域へと話が及んだ。

 「Oracle Database 12c In-Memoryは、カラム(列)型データベースをインメモリで処理するインメモリデュアルフォーマットで同一のデータをロー型、カラム型の両方のフォーマットでメモリ上に保持する。これを同時に利用し、トランザクションの一貫性も担保することができる」とMendelsohn氏は独自に開発したインメモリ技術を解説した。

 「これにより、従来に比べて100倍速いクエリが可能になり、データウェアハウスとの混合環境のOLTP(オンライントランザクション処理)を高速化できる。既存アプリケーションへの変更が不要で、簡単にインメモリ技術を導入できる。フランスのSchneider Electricでは、分析処理速度が7~128倍上がり、OLTPも5~9倍高速化。ストレージを76%削減できた。インメモリ技術の活用でさまざまな領域でアプリケーションの高速化が図れている。場合によっては1000倍の高速化も実現できている」(Mendelsohn氏)

 さらに「Oracle Big Data Appliance」のオプション製品である「Oracle Big Data SQL」についてMendelsohn氏は「ビッグデータに革命を起こすものになる」と表現して、こう語った。

 「われわれは20年前にオブジェクトデータベースに変えたことで構造化データだけでなく、非構造化データにも対応した。それを進化させながら、新たな時代では、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)からの情報、ソーシャルメディアからの情報収集に対応。しかも、あらゆるBI(ビジネスインテリジェンス)ツールやアプリケーションから透過的にビッグデータにアクセスすることで投資を保護している。BigData SQLでOracle、Hadoop、NoSQLデータに対する大規模パラレルSQLクエリを実現。インタラクティブで迅速なアナリティクスが可能になる」

 最後にMendelsohn氏は「Oracleは、ビックデータアナリティクスをすべてのデータベースに対して提供する。インメモリ技術についても、今後10年間はイノベーション領域になる。クラウドはオンプレミスからの移行やハイブリッド活用を通じて、今後20~30年続くことになるだろう」と締めくくった。

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