Ubuntuといえば、デスクトップのことを思い浮かべる人が多いだろう。もちろん、新しいリリース「Ubuntu 14.10」(Utopic Unicorn)のデスクトップは改善されているのだが、クラウド版とサーバ版はそれ以上に大きく変わっている。Canonicalはこのリリースについて、「ベアメタル上で動く最も高速で、最も安全なハイパーバイザと、『Docker v1.2』を使った最新のコンテナ技術」が含まれていると述べている。
同社はまた、「Ubuntuはユーザーレベルでのコンテナ制御、スーパーユーザー権限なしで任意のユーザーがコンテナを実行する機能と、より高度なセキュリティ、権限の分離、そしてシステムの堅牢性を提供する」としている。これは、最近リリースされたDocker 1.3で模索されている機能だ。
Ubuntu 14.10には、「Cloud Foundary」、「ElasticSearch」、HiveおよびPig Latinを備えた「Hadoop」、および「Apache Storm」を使用したリアルタイムビッグデータ分析機能も含まれている。
DevOpsに関しては、ハイレベルのDevOpsツールである「Juju」が採用された。Jujuの最新バージョンでは、CanonicalのMaaS(Metal as a Service)を利用することで、パブリッククラウド、プライベートクラウド、またはベアメタル上でクラウドアプリケーションの導入や規模の変更がこれまで以上に容易になる。
クラウドに関しては、Ubuntu 14.10はリリースされたばかりの「OpenStack Juno」をサポートしている。これによって、オブジェクトストレージのポリシー制御がより細かく行えるようになっただけでなく、Hadoopのサポートと、Network Function Virtualization(NFV)のベータサポートも改善されている。
また、Canonicalは同社のOpenStack Interoperability Lab(OIL)でこの新しいリリースのOpenStackに関する相互運用性をテストしている。OILでは、Ubuntu、OpenStack、サードパーティーの技術の異なる組み合わせを、毎月3000回ビルドしているという。
Ubuntu 14.10のデスクトップは新しくなり改良された。しかし、特に注目すべきはサーバ版とクラウド版だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。