日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は10月24日、SAPのインメモリデータベース「HANA」ベースの垂直統合型システム「HP ConvergedSystem」を強化すると発表した。インメモリデータベースによるビジネスのリアルタイム化を支援する。同日から販売を開始した。
製品名は「HP ConvergedSystem 900 for SAP HANA Scale-up Configurations(HP CS 900)」。SAP認定ソフトウェアを搭載することで、企業が基幹系システムでインメモリデータベースの構築、活用をしやすくし、ビジネスのリアルタイム化を促すとしている。
HP CS 900は、HPとSAPの共同開発プロジェクト「Project Kraken」で誕生した。シングルメモリプールで最大12Tバイトのデータを提供できるSAP認定を取得した。拡張性を高くし、1台のシステムでさまざまな種類かつ膨大な量のデータを管理、分析し、ビジネス上の意思決定をリアルタイムで下せるようにする。
導入企業は、基幹系アプリケーションを一元化されたプラットフォームに統合し、コスト削減、IT環境の簡略化を実施できると日本HPは述べている。
新製品の特徴はこのほか、ミッションクリティカル環境で利用するためのRAS機能の強化。メモリの保護機能や、障害分析機能を従来製品よりも向上させた。また、12月にはHANA環境に特化したクラスタリングソフトウェア「HP Serviceguard for SAP HANA」を取り入れ、障害発生時に、待機サーバへとリアルタイムで切り替えられるようにする。
プロセッサにはIntelの「Xeon E7v2ファミリ」を採用。6Tバイト、8ソケット版と12Tバイト、16ソケット版を用意した。