編集部からのお知らせ
PickUp! オンラインストレージの進化と課題
HCIの記事をまとめた資料ダウンロード

鉄鋼業は全般に予想より好調か--予想以上に良かった上期業績

ZDNet Japan Staff

2014-10-29 11:28

 いよいよ注目の9月中間決算発表が本格化した。28日の決算でサプライズだったのは、ジェイエフイーHLDG(5411)の上期決算が予想以上に良く、通期予想を上方修正したことだ。楽天証券経済研究所のチーフ・ストラテジスト、窪田真之氏の分析を紹介する。

予想以上に良かった上期業績

ジェイエフイーHLDG(5411)の経常利益


(出所:同社資料、上期は2014年4月~9月、通期は2015年3月期)

 事前に、一部アナリストからジェイエフイーHLDG(5411)の上期業績は会社予想よりも低く、通期予想が下方修正になるとの予想も出ていた。そうしたネガティブな予想を受けて、最近、株価下落率が比較的大きくなっていた。ところが、発表された決算はその逆で、ポジティブサプライズだった。

メタルスプレッドが改善

 今回、ジェイエフイーHLDG(5411)の業績が上ぶれした最大の理由は、メタルスプレッド(鉄鋼業の利ざや、製品価格と原料価格のスプレッド)が広がったことだ。弱気の見通しでは、メタルスプレッドの縮小が予想されていた。

<事前に広まった弱気見通しの根拠>

 最近、原料価格(鉄鋼石・石炭)の価格が大きく下がっている。これは、基本的に鉄鋼業にとってプラスだが、その効果はすぐに出ない場合がある。高値で買いつけた原料在庫が残っているためだ。

 一方、原料価格が下落すると、製品価格を値下げさせられる場合がある。過去の鉄鋼不況時には、原料価格が急落する時、原料安効果よりも、製品価格低下効果の方が大きくて、メタルスプレッドが悪化することが多かったのは事実だ。

<今回の決算発表でわかったこと>

(1)メタルスプレッドが拡大

 製品価格が会社想定ほどには値下がりしなかった。その結果、メタルスプレッドが拡大した。今は、鉄鋼不況ではなく、鉄鋼業の利益拡大期にあることを再確認できた。

(2)国内の鉄鋼事業利益が予想以上に拡大

 国内需要は、当初見通しよりやや低いものの、基調は強い。また、内需が好調だと従来は韓国から安値の輸入品が増えたが、円安韓国ウォン高が進んだ結果、今は安値の輸入品が増加しない。そうした環境下で、国内の鉄鋼市況は下がりにくくなっている。

(3)輸出環境は良くないが、中国鉄鋼メ-カー増産の影響は小さい

 円安で、輸出競争力が高まっているにもかかわらず、輸出は伸びにくくなっている。世界景気が停滞しているためだ。中国メーカーが不況下で増産し、輸出攻勢をかけてきたことが、アジアの鉄鋼市況を軟化させてきたが、日本の大手鉄鋼メーカーへの影響は限定的だ。ジェイエフイーHLDG(5411)が輸出するのは自動車用などの高級鋼板が中心で、中国メーカーが輸出ドライブをかけている汎用品とはほとんど競合しないからだ。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]