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実践ビッグデータ

ビッグデータと集合知--専門知に代わる知見を得る

小副川 健(富士通)

2014-11-06 10:30

集合知とビッグデータ

 「集合知」という言葉をご存知だろうか。

 いつも行列ができている飲食店の料理はなんとなくおいしそうだと思えるし、書店で売り上げランキングの高い本はなんとなくおもしろいのだろうと思える。個々人はおいしいものを食べたり、興味のある本を買ったりしているだけだが、全体をひとまとめに考えると、おいしい店に「行列」という目印をつけているようにも、おもしろい本を「ランキング上位」に並べたりしているようにも見える。

 このように、各々はほぼ独立に単純な意思決定をしているだけでも、それが積み重なったとき、その集団全体が知性を持って振る舞っているように見えることがある。このようにして生まれる知性を集合知と呼ぶ。

 (※集合知は、英語のCollective Intelligenceの訳語として用いているが、一般的なものよりもやや広義にとらえている)

 この考え自体は何も新しいものではなく、経験則という形で日常生活や自然界からいくらでも例を見つけることができるし、ビジネスでも以前から利用されている。例えば、消費者アンケートを実施し、自社の製品についての意見を集めることで、その製品の評価や問題点を探り、改善に結びつけるといったことだ。

 今回はこの集合知という言葉をキーワードに、ビッグデータ活用について語ってみたい。

 ビッグデータはまさに、データを生み出した集団による活動の蓄積そのものであり、それを分析することによって集団の集合知を取り出し、利用しようと考えるのは当然のことだ。よって今回は、特に目新しいことを述べるつもりはなく、集合知という文脈で、ビッグデータ活用のポイントを整理するのが目的である。集合知の利用だけがビッグデータ活用の全てではないが、重要な側面の1つであることは間違いなく、この切り口で整理しておくことで、ビッグデータ活用ということに対して一定の見通しがきくと考えている。

 ビッグデータから集合知を得ることの利点として、本稿では次の2つのポイントを挙げる。1つは、「得られた知見が、コンピュータから利用しやすいものである」ということ、もうひとつは「専門知に代わる知見を生む可能性がある」ということである。

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