タブレット業界の成長は数年前の全盛期に比べて鈍化している。IDCのWorldwide Quarterly Tablet Trackerの数字によると、世界のタブレット出荷数は2014年第3四半期に11.5%増加した。IDCは同四半期の成長をけん引した要因は、新学期シーズンと米国でのネット接続されたタブレットへの需要の高まりだという。同国では、タブレットの出荷数が他地域より大きく伸び、前年同期比18%増となった。しかし、消費者が端末を長く使うという、タブレット業界を悩ます傾向はここでも変わらない。
ベンダー別では、Appleが出荷数を他社よりも大きく減らしながらも、1230万台を同四半期に出荷し、首位に立った。最近の四半期決算報告で、Appleは「iPad」の出荷数が減った背景として、iPadのライフサイクルが長くなっていることや、最新の「iPhone」の人気があると述べた。IDCは、2014年の残りの時期も、新型iPhoneがiPadの販売に影響するとみている。
第2位のサムスンは990万台を出荷した。市場シェアは2013年より微減し、18%を獲得。IDCは、サムスンが、アジアのローコストベンダーが顕著に進出していない北米や中東、アフリカ市場に少しずつ力を入れ始めていると述べている。
タブレットの第3四半期出荷台数とシェア(単位:百万台)
第2四半期に4位だったASUSは、Lenovoを抜いて3位についた。出荷数は350万台で、市場シェアは6.5%。IDCは、「Windows」ベースの2-in-1端末が成長をけん引したと述べている。
4位に転落したLenovoも、大きく引き離されているわけではない。同社の出荷数は約300万台。IDCはLenovoが新興市場で強みを発揮していることや、PC製品の知名度を活かしたブランディング戦略が約30%の成長につながったとしている。
トップ5の5社目には、RCAという新しい顔ぶれもランクインした。主に米国で260万台を出荷した同社について、IDCは、同社が大手小売業者と契約していることを念頭に、廉価なデバイスが新学期を迎える学生の間でヒットしたと述べる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。