NTTデータが10月30日に発表した2014年度第2四半期(4月1日から9月30日)の連結業績決算で、売上高、営業利益ともに堅調に推移したことが分かった。売上高は対前年比13.5%増の6958億6600万円、営業利益は同738.3%増の220億円となった。
一方、受注高は同11.5%減の7244億円となった。前期に、パブリック&フィナンシャル(P&F)とエンタープライズITサービス(E-IT)で単体での大規模案件があったことの反動としている。2015年度3月期の連結業績については、受注高の減少などを理由に据え置いた。
個別の状況として、P&Fは単体における新規顧客開拓と既存大規模システムの規模拡大などにより、2.2%増の3307億円だった。今後の見通しとして「社会保障とマイナンバー制度が2016年の1月の利用開始に向けて政府自治体、金融機関、民間企業が動いているが、競争激化により厳しい市場環境になっている」とした。
E-ITは、単体におけるユーティリティと流通、サービスなどの増収により3.1%増の1310億円となった。「国内消費の回復に伴い景況感は改善されつつあり、IT投資の増加も顕在化している」とする一方、新興国の成長鈍化や原材料の下振れリスクが懸念され、IT投資拡大の力強さにはしばらく注視が必要としている。
ソリューション&テクノロジーは、単体における既存案件の反動などにより、1.7%減の835億円だった。市場として、事業継続計画(BCP)の観点から、より信頼性の高いネットワークやデータセンターへの引き合いが堅調という。
グローバルビジネスは同49.4%増の2215億円と大幅に伸びた。ただし、営業利益では34億円の赤字を計上している。地域では、中国市場の法人ビジネスは引き続き拡大しており、中国市場に進出するIT企業がeコマース、CRM、ビジネスインテリジェンスなどのソフトウェアを積極的に展開しているという。一方で、中国政府が企業への独占禁止法適用を厳格化していることが懸念事項になってきているとした。