長い間待ち望まれていた「openSUSE 13.2」の正式版が米国時間11月4日、公開された。前編に引き続き、インストールの感想の後編をお届けする。
「openSUSE」インストーラは、筆者の気に入っているものではないが(「Anaconda」が気に入っている)、それは非常に素晴らしくて、使いやすく、最小限の手間でインストールを完了できる。インストーラには次のステップが含まれる。
- 言語とキーボードの設定
- 地域とタイムゾーンの設定
- ディスクのパーティションの設定
- ユーザーアカウントの登録
- インストール内容の確認
デフォルトのファイルシステムの種類は「Btrfs」だが、それを「ext4」(あるいは他のもの)に変えたければ、ディスクのパーティション設定のステップで変えられる。また、UEFIシステムでは、インストーラが最初のEFIブートパーティションを認識し、それを「/boot/eft」にマウントするように構成するが、別のパーティションを使いたければ変更することもできる。
起動は、「GRUB2」と「GRUB2-EFI」のいずれか適切な方に設定される。UEFIシステム上ではSecure Bootが設定される。このリリースは、筆者が見た中では初めて、人手によらずに、openSUSEが正しく起動設定できるようになっている。従来のリリースでは、LegacyとEFIの起動設定を間違って選択することが頻繁にあった。
インストールプロセスは、「Install」(インストール)をクリックした(それを確認した)時点から約10分かかる。かなりてきぱきと進む。インストールが完了したら、インストール済みのシステムを再起動できる。UEFIファームウェアシステムを利用している場合、この時点で成功しているかどうかは、openSUSEというより、UEFIの実装に依存するだろう。
openSuSE 13.2 KDE Desktop
では、デスクトップがインストールされたので、このベースディストリビューションには何があるか見てみよう。
- 「Linux Kernel 3.16.6」
- 「KDE 4.14.2」
- 「X.Org X Server 1.16.1」
- 「LibreOffice 4.3.2.2」(「Writer」「Calc」「Impress」「Draw」「Base」「Math」)
- 「Firefox 33.0」
- 「digiKam 4.3.0」
- 「Gwenview」(KDE画像ビューア)
- 「Amarok 2.8.0」(オーディオプレーヤー)
- ビデオコーデック「OpenH264」
- 「YaST2」(管理コントロールセンター)
多くの人は、このリストにいくつか足りないものがあると考えるだろう。例えば、「Java」や「Flash」、「VLC」メディアプレーヤー、あるいはさまざまなプロプライエタリの、またはFOSS以外のドライバなどだ。それらを入手するには、サードパーティーのリポジトリを利用できる。最も有名なのは「Packman」だ。それらの使い方の詳細については、openSUSEのウィキページを確認してほしい。
今のところはこれで十分だろう。筆者はこの記事で、誰かにopenSUSEを売り込むつもりはない。新バージョンがリリースされたこと、そして筆者がそれをいくつかのシステムに問題なくインストールできたことを言いたかっただけだ。
個人的な意見や経験に関心がある人のために言うとしたら、openSUSEは、筆者が自分で所有する全てのコンピュータに常にインストールしてあるディストリビューションの1つである(他には「Fedora」が入れてある)。筆者のコンピュータの大半(全てかもしれないが、完全にそうとは言い切れない)は、openSUSEをデフォルトで起動しており、他のディストリビューション(時には「Windows」)は「GRUB」のブートメニューに入っている。どれも非常にうまく機能している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。