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今週の明言

クラウド事業に注力するNECと富士通の思惑

松岡功

2014-11-07 12:47

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、NECの遠藤信博 代表取締役執行役員社長と、富士通の塚野英博 執行役員常務の発言を紹介する。

「これからのビジネスモデルとして、プラットフォームの最大化を目指したい」
(NEC 遠藤信博 代表取締役執行役員社長)

 NECが先ごろ、2014年度上期(2014年4~9月)の連結業績を発表した。遠藤氏の冒頭の発言は、その発表会見で、同社の今後のビジネスモデルについて基本的な考え方を語ったものである。


NEC 代表取締役執行役員社長 遠藤信博氏

 まずは連結業績の概要を記しておくと、売上高は前年同期比4.2%減の1兆3248億円と減収だったものの、営業利益は前年同期4億円から215億円、経常利益は同145億円の赤字から167億円の黒字、当期純損益も同262億円の赤字から125億円の黒字へと転じた。

 この結果について遠藤氏は、「減収になったのは、NECビッグローブの売却や携帯電話事業の非連結化によるもので、注力事業ベースでは約3%の増収となっている。収益が回復したのは、携帯電話事業の赤字分がなくなり、パブリックやシステムプラットフォームの事業で採算が改善したからだ」と説明した。

 会見の中で最も印象に残った遠藤氏の言葉は、冒頭の発言にもある「プラットフォームの最大化」だ。その意味について同氏は、「NECがこれまで展開してきたビジネスモデルの大半はOne to Oneだった。すなわち、個別の顧客に対して個別のソリューションを提供してきた形だ。しかし、これからグローバル展開をさらに広げていくためにも、One to Manyを目指す必要がある。すなわち、できるだけプラットフォーム化した製品やサービスを多くの顧客に使っていただけるようにする仕組みづくりが非常に重要になる」と解説した。

 その方針に沿った形で注力事業の1つとして進めているのが、クラウド事業である。同社は今年4月にクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の提供を開始し、「顧客のさまざまな業務システム基盤として着実に活用されるようになってきている」(遠藤氏)と、確かな手応えを感じている様子だ。

 さらに遠藤氏はクラウド事業について、「今後は企業向けだけでなく、官公庁をはじめとしたパブリック分野向けにも大きな潜在需要があると見ている。この分野でもプラットフォームの最大化を図れるように考えていきたい」とも語った。

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