最近では、Appleは一部の例外を除いてほとんどあらゆるコンテンツを提供しているが、永久にこの状況が続く保証はない。ただしAppleは、セットトップボックスである「Apple TV」に動画コンテンツを提供する新たな契約を数多く結んでおり、これが将来新たなテレビになる可能性もある。これらの契約を獲得できるかどうかが、鍵になるだろう。
「サードパーティーのデジタルコンテンツを提供する権利が獲得できなかったり、これらのコンテンツを商業上合理的な条件で提供できなければ、Appleの財務状況や営業成績に重大な悪影響を与える可能性がある」
9.Appleの将来の業績は、部分的にサードパーティーのソフトウェア開発会社に依存している。
Steve Ballmer氏は正しかった。真に重要なのは、開発者なのだ。100万件を超えるアプリを抱える「iOS」のエコシステムは、iPhoneとiPadの成功にとって極めて重要であるばかりか、Macintoshにとっても重要だ。
Appleが発表した最近の統計によれば、同社の顧客は、これまでに130万種類のアプリを、のべ850億回ダウンロードしている。多くの顧客をAppleのエコシステムにロックインしているのは、それらのアプリの品質と多様性であり、iOSのアプリを購入した顧客は、競合する他のプラットフォームに乗り換える可能性は低くなる。
「開発会社が競合するプラットフォームに力を注げば、AppleのiOSデバイス用のアプリケーションの入手可能性と品質が損なわれる可能性がある」
10.Appleはサードパーティーの知的財産へのアクセスに依存しており、同社はそれらの知的財産を、商業上合理的な条件で利用できるとは限らない。
同社はサムスンを始めとする多くの企業と特許訴訟を争っているが、Microsoft、Google、HTC、Motorola Mobilityなど、クロスライセンス契約を結んでいる企業も多くある。
これらの契約は、Appleの潜在的な訴訟の可能性を減らすためにも、自社の製品に技術的な機能を搭載するためにも重要だ。2012年、AppleはVPN接続に関連する特許訴訟で、3億6800万ドルの損害賠償金支払いを命じられた(ただし、この審理は2014年9月に地方裁判所に差し戻されている)。
「サードパーティーの知的財産を使用する権利、またはそのような知的財産を商業上合理的な条件で使用する権利を取得できなければ、Appleが特定の製品を販売することができなくなり、Appleの財務状況および営業成績に重大な悪影響を与える可能性がある」
Appleはこれらの要因以外のリスクも列挙している。詳しくは、同社の10-Kを参照して欲しい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。