
WITCH(Harwell computer)
「WITCH」、すなわちWolverhampton Instrument for Teaching Computingは、ストアドプログラム(プログラム内蔵)方式の電子計算機のうちで今も動作する最古のものだ。
WITCHには電話交換用のリレーと、1桁の数値を保持できる、ガスを封入した真空管の一種であるデカトロンという計数表示管が900個使用されている。また、データの入力とマシンからの出力を保存するために紙テープが使用されていた。
WITCHはオックスフォードシャー州のハーウェル原子力研究所(AERE)によって製作、使用された。その後、ウルヴァーハンプトンの大学で教育用として1973年まで使用された。
このマシンは、ハーウェルの施設で行われていた根気の要る計算を自動化するために開発された。WITCHは「Harwell computer」という名でも知られており、1人の数学者が手回し式の機械計算機を用いて計算するのとおよそ同じくらいの速度でアルゴリズムを実行できた。