Windowsに関して、状況はMicrosoftにとって不利に働いている。同社は、さまざまな種類のWindows製品を1つにまとめようという努力を続けており、それに向けていくつか重要な措置を講じている。「Windows 10」のテクニカルプレビュー版は公開されているが、コンシューマープレビュー版や、スマートフォンや小型タブレット向けWindows 10のプレビュービルドは、2015年初めまで予定されていない。Windows 10では、進化している共通コア「OneCore」や、PC、タブレット、スマートフォンに対応する共通の「Windows Store」、さらにより一般的なユーザーインターフェースや開発者向けスタックを1つにまとめる予定だ。
2015年の早い段階にはこうした新しいプレビュービルドが公開され、その後、Windows 10の新機能を生かすように考えられた新しいデバイスが提供もしくは発表される見込みだが、その時まで、WindowsとWindows Phoneのユーザーは二級市民のような気持ちのまま取り残される。情報筋によれば、2014年中に新しいWindows搭載スマートフォンのフラッグシップモデルが登場することはないという。新しいOfficeビルドがリリースされて、使えるようになることもない。次のタッチファーストのOfficeのリリースは、Windows 10がリリースされるまでは予定されていないからだ。Windows 10のリリースは現在のところ、2015年夏頃の予定だ。
2015年上旬は実際にはそれほど遠い未来ではないが、待つのは最も辛いことだ。長年のWindowsユーザーとして言わせてもらうと、支配的なモバイルプラットフォームだからという理由で、必ずしも自分が知識も経験もないプラットフォームに乗り換えるという可能性は、好ましくないものだ。しかし、2015年前半にWindows 10もしくはWindows 10搭載のスマートフォンが登場しなかったら、その可能性は現実的なものになるかもしれない。
現在のところ、Microsoftは依然として生産性とプラットフォームの両方を手がける企業だ。今後、iOSやAndroidだけでなく、WindowsとWindows Phoneも「プラットフォーム」に含まれるのかどうかは、今後数カ月の展開に大きく左右されるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。