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アリババと大連ワンダ--中国オンラインモールとショッピングモールの戦い - (page 2)

三国大洋

2014-11-14 07:30

 そんなDalian Wandaが、QQやWeChatなどを提供する大手ネット事業者のTenCentや中国検索最大手であるBaiduと手を組み、8億ドルの予算を投じて電子商取引(EC)プラットフォームの開発に乗り出す というニュースが8月に報じられていた(3社の計画の中味については、会員システムの共有化や顧客データの統合などが挙げられている)。

 Dalian Wandaのこの動きは、オンラインで築いた影響力をオフラインの世界、つまりリアルな小売分野にまで拡げようとするAlibabaの動きに対抗したものと見ることができる。

 Alibabaが運営するオンラインモール「Taobao」の登録ユーザー数が推定約5億人、取り扱い商品アイテム数は8億件、中国のEC(CtoC分野)に占めるTaobaoのシェアは約9割、などといった数字が上記のAFP記事には並んでいるが、そうした影響力を持つAlibabaが3月にInTimeという百貨店チェーンに約7億ドルを投資し、業務提携を進めていくと発表したことを受けてのものらしい。

 前述のAFP記事からリンクされているWSJ記事(今年6月上旬のもの)には、海外高級ブランドのテナント入居を当て込んで建てられたショッピングモールの物件が埋まらない理由について、政府の進める倹約励行の動き(austerity campaign)と並んで、「Taobaoのようなショッピングサイトの成功」も挙げられている。

 AlibabaのMaは10月下旬に渡米し、WSJ主催のテクノロジカンファレンス「WSJDLive」にも登場。その中で「AppleのApple Payと自社のAlipay(決済サービス)の仕組みを組み合わせて何かできるといいな」などと発言していたことが特に注目を集めていた。

 米国時間11月11日には、やはりWSJでAppleとAlibabaがこの件で話し合いを実際に始めており、中国市場を想定した提携になる可能性があるとのAlibaba経営幹部の話も伝えられていた。

[Alibaba Eyes Payments Tie-Up With Apple--WSJ]

 一方、Jack Maの訪米の目的については、ハリウッド(米映画会社)関係者との接触が主な目的だったとする話がWSJやBloombergで報じられていた。

[Alibaba's Jack Ma Goes to Hollywood--Bloomberg]

 Alibabaがすでに独自のセットトップボックス(STB)経由で映像コンテンツの配信サービスを始めていることや、中国が米国を抜いて世界一大きな映画市場になるのも時間の問題とMaが発言していたこと、さらに中国でハリウッド映画の人気が高いことなどから、同社が作品の権利確保を前提に映画製作への出資の可能性を探ろうとしている、などといった見方が有力だった(同社は7月に大手映画制作会社Lions Gate――『Hunger Games』などの映画のほかにテレビドラマも制作――との提携を発表済み)。

 米国でNetflixのような成功例があることや、そのNeflixがテレビドラマ『House of Cards』のような独自作品の製作、配信に乗り出していること、またそれに対抗する動きをAmazonが続けてきていること、そして最近ではソフトバンクもLegendary Pictures(『Interstellar』『Godzilla』『Pacific Rim』などの映画を制作)に出資していたことなども考え合わせると、Jack Maが映画分野に関心を示しているというのも特に意外なことではない。

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