サムスンとBlackBerryは米国時間11月13日、両社が提携したことをサンフランシスコで開催された企業向けイベントで発表した。サムスンの「KNOX」プラットフォームとBlackBerryのエンタープライズ分野のノウハウを統合する。BlackBerryの次期プラットフォーム「BlackBerry Enterprise Services(BES) 12」を基盤としてすべてを構築するとともに、BlackBerryの持つエンドツーエンドの暗号化における専門知識を活用することで、「Android」のセキュリティを強化することが狙いだ。
今回の提携には非常に道理にかなっている。スマートフォン市場におけるBlackBerryのシェアは低下しているのに対し、同社の企業向けセキュリティ大手企業としての評価は依然として高い。
対照的に、サムスンは米国市場で著しくリードしており、業務用端末と個人用端末の間のギャップを埋める分野への参入も果たした。同社のビジネスに的を絞ったプラットフォームKNOXは、BYOD(Bring Your Own Device:個人所有デバイスの業務利用)の議論に対する1つの回答として位置付けられてきた。それは、サムスン製スマートフォンおよびタブレットのユーザーなら1台の端末で仕事と個人のデータ間をシームレスで迅速、かつセキュアに移行できるようになっているためだ。同社のセキュリティソフトウェアは、米国防総省からお墨付きを得たのを筆頭に、さまざまな場所で承認を受けてきた。一方、KNOXにはセキュリティ上のバグも複数報告されており、同サービスに対する疑念も投げ掛けられている。
BlackBerryの最高経営責任者(CEO)John Chen氏
提供:Nate Ralph/CNET
BlackBerryとの提携により、KNOXのセキュリティに対する折り紙つきの信頼性が強化されるとともに、サムスンのKNOXプラットフォームの導入を決断する企業に対して、BlackBerryのBES 12ソフトウェアを投入することにもなる。新しいプラットフォームは2015年初頭に提供開始される予定で、サブスクリプション価格の詳細も後日発表される見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。