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2020年にOSSは主流に、LinuxはWindowsを逆転する--レッドハット廣川社長

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2014-12-04 07:00

 レッドハットが7年連続で成長を続けている。先ごろイベントを開催した、レッドハット代表取締役社長である廣川裕司氏に、同社の強みやオープンソースへかける思い、今後の展開などについて話を聞いた。

--Linuxの用途が拡大している。

 現在の大きな流れとして、ITがあらゆる産業の中心になっており、ITの主体がハードウェアからソフトウェアにシフトしてきたことが挙げられます。これまでITの中心だったUNIXやサーバ、PCといったハードウェアが、テクノロジの進化によってソフトウェアに置き換えることが可能になってきました。また、ソフトウェアにすることで付加価値が生まれるなど差別化もできるようになりました。


レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏

 さらに、(Software Definedという言葉があるように)ソフトウェアで実現できることが非常に広範囲になってきており、データセンターやネットワーク、ストレージ、コンピューティング全体まで管理できます。リソースの最大効率化を促し、ITを活かしてビジネスに貢献するために、ソフトウェアが中心になってきました。その大きな流れの中でオープンソースが主流になってきています。

 そのオープンソースの代表格が、OSであるLinuxです。Linuxは10年ほど前からエンタープライズ規模の企業や政府・官公庁での、ミッションクリティカルなシステムや、絶対落としてはいけないライフラインのシステムなどでの利用が加速しています。そして、仮想化やクラウド、ビッグデータなど、大容量でスピードも求められるような環境になり、その開発ではLinuxが最も安く効率的で、これまでのUNIXやWindowsを飲み込む勢いです。

 現在では、OSだけでなくその上のレイヤ、ミドルウェアやビジネスアプリケーションの一部まで対応するようになってきました。これまでソフトウェアはハードウェアを管理するためのものでしたが、ストレージやネットワーク、サーバの3つの大きなハードウェアコンポーネントをすべてマネージするIaaS環境構築管理ソフトウェア「Openstack」が出てきました。そこではもう、管理ソフトはオープンソースしか選択肢がない状態です。

 このためLinuxが改めて注目されていて、先日、自社だけでなく他社や大学などの技術やアイデアを開発などに活用する概念“オープンイノベーション”を主題に開催したイベントにも、賛同していただいた方がたくさん集まってくれました。参加者は2013年の2000人からおよそ3300人に増えました。

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