CA World'14

スピードによる競争優位性を確保--CA幹部が語る「DevOpsを取り入れるべき理由」 - (page 2)

鈴木恭子

2014-11-19 18:19

――製品にとってソフトウェアが大きな価値を占めるようになれば、DevOpsは重要性を増す。企業は対応せざる得なくなるということか。

 ソフトウェアが提供する価値と役割が変化すれば、そうなるだろう。こうした変革は、すでに始まっている。これは、単に製品にソフトウェアを組み込むというレベルではなく、ソフトウェアを中心に、産業界のエコシステムが刷新され、ビジネスモデルが大きく変化していくと考えている。

 例えば、農業機械を製造している米Deere & Company(通称John Deere)は、スマートフォンとトラクターを連携した「スマートトラクター」を開発した。次いで、トラクターにセンサを取り付け、機械の稼働データを収集し、モニタリングできるようにした。さらに同社は、気象観測システムやローケーションシステムとスマートトラクターを連携させ、作業の効率化を実現させたのだ。

 今やJohn Deereのトラクターの価値は、ソフトウェアが提供するスマートが大きな割合を占める。そうした(気象観測システムとスマートトラクターが直接やり取りするような)プラットフォームを構築するには、ソフトウェアが不可欠だ。M2M(Machine to Machine:機械間通信)を可能にし、かつ短時間でユーザビリティが高いアプリをリリースする環境が求められる。

 CAが重要視するのは、単にハードウェアに組み込まれるソフトウェアだけではない。(ビジネスの)エコシステムの根幹を支える、こうしたプラットフォームだ。

――CAのDevOps製品ラインアップで、今後強化すべき分野はどの部分か。

 「テストデータマネジメント」分野だ。現在、同分野にエンジニアを集中させ、製品開発に取り組んでいる。同分野には競合製品は少なく、今後市場は成長すると考えている。実際テストデータの管理に頭を抱えている企業は少なくない。

 もう1つがコンサルティング分野だ。われわれには多くの顧客から得たフィードバックがあり、ナレッジも蓄積されている。同分野ではPwCやAccentureなどともパートナーシップを結んでおり、今後も一層注力したいと考えている。

CAのDevOps製品ポートフォリオ
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