インテルキャピタルの投資基準は市場の破壊力 - (page 3)

藤本京子 (編集部)

2014-11-20 08:12

--スタートアップ企業のエグジットの方法としては、主にIPO(新規株式公開)とM&Aの2通りが考えられるが、どちらをどう選ぶべきだろうか。

 この2つには良い点も悪い点もあるが、最近特に米国では大半の起業家がM&Aを選んでいる。米国でIPOする場合、企業改革法(サーベンスオクスレー法)に準拠する必要があり、四半期ごとの売り上げ管理なども大変だと感じる起業家が多いためだ。ガレージで起業し、顧客を経て、売り上げが大きくなったところで会社を売却する方が、株式公開して四半期ごとに報告書を提出するよりもいいと考えているのだろう。

 ただし、売却の決断をする時期は難しい。売却の時期が早すぎて、成長の機会やより大きな利益を手にする機会を失う可能性もあるためだ。

 VMwareはEMCに約6億2500万ドルの現金取引で買収されたが、その後のIPOで桁違いの価値がある企業へと成長した。EMCに売却していなければ、VMwareの創業者はもっと大金を手にしていたかもしれないのだ。しかし早く売る決断をして、大企業の一部となった。やりたいと思っているプロジェクトが大企業の中で自由にできない可能性もある。このようなケースはあるものの、最近では売却するケースが多いと言えるだろう。

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