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資源国の成長エネルギーを吸い取るアメリカ - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2014-11-27 10:57

米国のシェールオイル増産で原油の国際市況が急落

 米国のシェールガス増産の影響は、最初、天然ガスの世界市況に表れた。最初はガス価格だけが下がり、原油価格は高値を保っていた。非在来型(シェール)エネルギーの生産が、ガスに片寄っていたからだ。

 ところが、米国の非在来型エネルギー増産の影響が今年はついに世界の原油市況に及んだ。天然ガス価格が下がり過ぎた影響で、米国国内のシェールガス掘削業者は利益をあげられなくなった。そこで国内では、シェールガスの生産を抑え、シェールオイルの増産をはかる動きが顕著になったからだ。

 米国は、シェールガスやシェールオイルを原則輸出していない。ただし、米国はもともとエネルギーの巨大な輸入国だったので、国産エネルギーの増産で中東からのエネルギー輸入を減らす影響が、世界中に及ぶ。

 中東諸国は、米国が買わなくなった原油やガスを、ヨーロッパへの輸出強化でカバーした。ヨーロッパは、中東から安いエネルギーが流れ込んできたので、ロシアからのエネルギー輸入を減らした。ロシアは、ヨーロッパへのガス輸出が減って、経済が急速に冷え込んでいる。ウクライナをめぐる対立がロシアのガス輸出に影響している面もあるが、ウクライナ問題がなくても、シェールガスオイル革命の影響で、ヨーロッパへのエネルギー輸出は減る運命にあったといえる。

 中東で地政学リスクが高まると、かつては原油供給が減る懸念から原油価格が上昇した。ところが今は、世界中で、天然ガスや原油の供給がだぶつき、イラク、シリア、イスラエルなどで地政学リスクが高まっても、原油価格はそれに反応しなくなった。

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