Googleのクラウドサービスで、電子商取引に関する2つの新たな展開があった。
まず、「Google Cloud Platform」がPayment Card Industry Data Security Standards(PCI DSS)の認証を受けた。
これは、小売店やその他の事業者が、Google Cloud Platform上で任意のクレジットカードのカード所有者に関する情報を保管、処理、交換できることを意味する。これは、オンライン小売店の大手企業であり、クラウド事業で競合しているAmazonと、同社のAmazon Web Servicesにとっては大きな打撃だ。
Google Cloud PlatformチームのプロダクトマネージャーであるMatthew O'Connor氏は、米国時間12月2日のブログ記事で「PCI DSSは、クレジットカード情報とトランザクションを保護するための、包括的で堅固なセキュリティフレームワークだ。Googleはこの第三者機関が監査する標準を用いて、アプリケーション開発者が安全でセキュリティ基準に準拠したソリューションを独自に構築し、運用できるプラットフォームを提供する」と述べている。
さらに、PCI DSSの認証を受けたことで、Google Cloud Platformはオンライン決済サービスプロバイダーのWePayから、公式パブリッククラウドプロバイダに指定された。
WePayはデジタルマーケットやクラウドファンディングサイト、小規模企業向けに決済APIを提供しているが、損失や不正行為に対する保護も提供している。
WePayの開発運用ディレクターであるDavid Nye氏は同日、WePayがパートナー企業のトランザクションを処理する、規模の変化に対応でき、可用性が高く、何より安全な環境としてGoogle Cloud Platformを頼りにしていると述べている。
「当社はかなり昔から、ホスティングをクラウド上に完全に移行することを望んでいた。これにより、需要の急増に対応するためのサーバを短時間で追加することが可能になり、顧客に影響を与えることなくシステムのメンテナンスをする柔軟性も得られる」とNye氏は強調した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。