Hewlett-Packard(HP)は、Microsoftの「Office 365」を自社のサービスと組み合わせて、1つのエンタープライズ向けバンドルとして販売する。HPが米国時間12月2日、「HP Discover」カンファレンスで発表した。
HPの新サービス「HP Enterprise Services for Office 365」は、Office 365の法人顧客に対しHPのサービスやサポートを提供するとともに、データセンターのロケーションに関する選択肢を広げるもの。
Office 365向けに用意されているHPのサービスで利用可能なものには、フロントエンドプランニングおよびアドバイスサービス、「Exchange Online」「SharePoint Online」「Lync Online」向けの管理サービス、Microsoftのデータセンターでホストされるこれらのサービスの設定、必要とされるあらゆる「Active Directory」クリーンアップ作業の支援、インシデントおよび問題の管理を含む、これらのさまざまなオンラインサービスについての継続的なサポート、コンプライアンスおよび監査サービス、変更管理サービス、容量管理およびパフォーマンスレポートサービスなどがある。
今回の契約によって、Microsoftが、Exchange Onlineをはじめとする特定のMicrosoftクラウドサービスをHPのデータセンターでホストすることも可能になる。
HPはこのバンドルについて、「エンタープライズ品質のITを、自社で運用する場合よりも少ない費用で」提供するとうたっている。
「このバンドルにより、ユーザーは業界の2大サービスプロバイダーによる、徹底的な説明責任を備えた、単一のクラウドベースソリューションを利用できるようになる」(HP)
HPのエンタープライズサービス部門とMicrosoftは2011年に、Office 365関連の4年契約を締結し、Microsoft Office 365を中心として構築するパブリッククラウドおよびプライベートクラウドソリューションと、それに対応するオンプレミスサーバソリューションを販売することを発表している。
12月2日に発表された契約は、「既存の提携関係に加わる、Microsoftとの新しい契約」であることをHPの広報担当者は認め、「この契約によって、HPはOffice 365と、関連するエンタープライズ顧客向けHPサービスを包括的に管理することが可能になる。またこの契約によって、契約で定められたHPデータセンターをMicrosoftがOffice 365の電子メールホスティングのために使うことも可能になる」とした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。