本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。
今回は、日本ユニシスの黒川茂 代表取締役社長と、日本オラクルの清水照久 シニアディレクターの発言を紹介する。
「2020年に向けて新たな地位を築くために、不退転の決意で変革を進めたい」 (日本ユニシス 黒川茂 代表取締役社長)
日本ユニシス 黒川茂 代表取締役社長
日本ユニシスが先ごろ、2015年度(2016年3月期)から2017年度(2018年3月期)までの中期経営計画を発表した。黒川氏の冒頭の発言は、その発表会見で、同計画への意気込みを語ったものである。
新たな中期経営計画の業績目標では、2017年度の売上高を3200億円(2014年度予想は2850億円)、営業利益を170億円(同120億円)と設定。これにより、売上高営業率を2014年度予想の4.2%から2017年度には5.3%に引き上げたいとしている。さらに2020年度(2021年3月期)には、売上高を3500億円、営業利益率を8%以上に設定したことも明らかにした。
黒川氏は同計画について、「日本は東京五輪が開催される2020年に向けて、社会のあり方やビジネス環境、ICT環境が大きく変わっていく。その変化に対応し、2020年に向けてさらなる飛躍を遂げるために、2015年度からの3カ年は当社にとって変革の時と位置付けている」と説明。この後に続いた冒頭の発言は、同氏の変革への決意表明ともいえる。
では、どのように変革に取り組んでいくのか。黒川氏は次の5つの施策を実施していくと説明した。
まず1つ目は、デジタルイノベーションへのチャレンジ。同社のEC(電子商取引)サイトや決済サービスなどの知財をサービス化するとともに、クラウドサービスやスマートデバイスなどと連携させ、デジタルビジネスを最速・最適に実現するサービスとプラットフォームを提供していく構えだ。
2つ目は、ライフイノベーションへのチャレンジ。短中期では利用者や地域に密着したビジネス・エコシステムを構築し、長期的にはIoT(Internet of Things)などの次世代技術を活用して社会を豊かにするサービスを創造し推進していくとしている。
3つ目は、ビジネスICTプラットフォームの変革。システムを提供するスピードを加速するために“サービスの工業化”を進め、社内外のサービスを最速・最適に組み合わせて提供する“サービス体系”に刷新していく構えだ。
そして、これら3つの取り組みを強力に押し進めるために、4つ目として企業風土や人材の改革、5つ目としてサービス事業への先行投資や人材のスキル改革のための投資を強化していくとしている。