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道路内部の劣化状態を計測--NECの社会インフラ事業

山田竜司 (編集部)

2014-12-11 08:23

 NECは12月9日、道路や橋などの構造物について、内部の劣化状態を、カメラで撮影した表面映像から計測、推定できる技術を開発したと発表した。

 独自の映像、画像処理技術を活用し、道路や橋などのインフラ構造物の表面振動を撮影、計測、分析することで、亀裂や剥離、空洞などの内部劣化状態を推定できるようにする。劣化したインフラを早期発見し、補修作業の優先順位をつけやすくできる。

 人手による目視や打音などの近接点検、点検に伴う足場の構築、道路の交通規制を減らし、劣化診断コストを従来比の約10分の1以下にすることを目指す。

 昨今、1960年ごろに建設された道路、橋などのインフラ構造物が寿命の50年を経て更新時期を迎えており、その維持管理コストの削減が課題という。

 構造物の寿命は、維持管理手法を従来の異常発生後に修復する「事後保全型」から異常発生前に補修する「予防保全型」へと変えることで延長できるとされている。総務省の試算では、国内の道路、橋における今後50年間の維持更新費を約17兆円削減できる。予防保全型の維持管理では異常発生前に劣化原因を特定して補修する必要があり、より高い頻度での保守点検が必要としている。


振動パターンをアルゴリズムで解析、分類。亀裂、はく離、空洞などの有無がわかる

 構造物の内部劣化状態の詳細を調査する場合、目視や打音点検には足場の構築や、それに伴う交通規制が必要となるため、多額の費用や時間がかかるため、コストの低減が求められている。

 今回開発した技術は、NECが保有する「超解像技術」の開発などで培った映像や画像処理のノウハウを応用したもの。

 映像中の物体の微小な動き(振動)を検出できる「被写体振動計測アルゴリズム」や亀裂や剥離、空洞など、内部劣化が生じている箇所の振動パターンの違いを発見する「振動相関解析アルゴリズム」を開発。目視で発見できない構造物内部の劣化状態を高精度に推定可能とした。

 これらの技術により、カメラ映像から物体内部の劣化状態を推定できるため、点検による設備の一時停止など事業機会損失の回避が望まれる工場やプラント内の大型設備など、構造物以外への応用も視野に入れる。NECは今後、本技術の実証を進め2015年度中の実用化を目指すとしている。

 NECの情報・メディアセッシング研究所 所長の山岸茂樹氏は「国道の年間維持管理費は2200億円。人口減社会にこのコストを削減できるよう、国に技術を提案したい」と話している。

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