Googleは米国時間12月10日、段ボールを組み立ててスマートフォンを仮想現実(VR)ヘッドセットにする「Google Cardboard」に関していくつかの発表を行った。開発者向けにはソフトウェア開発キット(SDK)を発表、ユーザー向けには「Google Play」からGoogle Cardboard向けアプリを発見できる専用ページを設ける。
Google CardboardはGoogleが6月の「Google I/O」で発表したもので、段ボールとスマートフォンと組み合わせてVRヘッドセットを作成する。ユーザー自身がキットを利用して組み立て、スマートフォン側に必要なソフトウェアをインストールすることで3D映像を楽しむことができる。Googleによると、発表以来50万セットを出荷したという。
今回の強化はユーザー、開発者、メーカーの3者に向けたもの。ユーザー向けとしては、Google Playで提供されているGoogle Cardboard向けアプリを集めた「Apps for Google Cardboard」というページを用意した。ポール・マッカートニーのライブ「Live and Let Die」を360度で体験できるアプリや、映画「ホビット 決戦のゆくえ」の世界を楽しめるアプリなど、Cardboard向けアプリが並んでいる。
開発者向けには、レンズのゆがみ補正などを気にすることなくCardboardアプリを開発できる「Cardboard SDK」を発表した。Android向けと、統合ゲーム開発環境「Unity」を利用した既存のUnity 3Dアプリを活用できるUnity向けの2種類がある。
メーカー向けとしては、すでにCardboardビューアの仕様をオープンソースとして公開しており、今回メーカー向けのキットを拡充してダイカッター、レーザーカッターなど機器を問わずにCardboardを製造できるテンプレートを用意した。