Microsoftは米国時間12月12日、いったん撤回していた「Exchange Server 2010」のセキュリティ更新プログラムを再配信した。この更新プログラムは、他の更新プログラムとともに9日に配信されたものの、問題が発覚し翌10日に撤回されていた。今回再配信されたのは、Exchange Server 2010 Service Pack 3用の更新プログラムのロールアップ8(KB2986475)。
9日に配信された更新プログラムは、OutlookとExchange Serverの接続に問題を引き起こす可能性があるため、Microsoftでは一刻も早くこの更新プログラムを削除し、修正版の更新プログラムをインストールするよう呼びかけている。問題が見つかったこの更新プログラムは、実際には11月の定例パッチに含まれる予定だったが、1カ月遅れて配信されていた。なお、9日にはExchange Server 2007と2013用の更新プログラムに加え、Exchange Server 2013ユニファイドメッセージング用の言語パックも配信されたが、現時点でこれらに問題は報告されていない。
過去2年間にわたり、Microsoftが配信した更新プログラムにはたびたび問題が生じていた。2013年には幾度も更新プログラムが撤回された。たとえば8月には、Exchange Server用の更新プログラムに問題が見つかり撤回された。この問題の原因となったコードは、Oracle製の埋め込みコンポーネントに含まれていたものだったが、MicrosoftはこのコンポーネントをExchange Serverの一部として配布していた。同月には「Windows Media Services」用の更新プログラムも撤回された。そして2014年夏には、幾つかの更新プログラムがユーザーのシステムに重大な問題を引き起こし、再び撤回を余儀なくされた。その後9月には「Lync Server」用の更新プログラムが同様の事態を引き起こした。さらに、10月の更新プログラムは「Word」2010と2013に問題を引き起こし、問題を修正するための更新プログラムが12月12日に配信された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。