人を待ってくれないのは歳月だけではない。OSも同じで、進化している。Red Hatは6月に「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 7」をリリースしたばかりだが、米国時間12月11日、RHEL 7.1のベータ版を公開した。
RHEL 7.1はさまざまな強化を含む最新版だ。
まずOpenLMIの採用がある。OpenLMIは標準化されたリモート・アプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)で、RHEL 7.1ではストレージ管理の強化と論理ボリュームマネージャ(LVM)でのシンプロビジョニングもサポートする。
RHEL 7.1は、Cephのユーザー空間コンポーネントとRADOS Block Devices(RBD)カーネルモジュールも含む。後者は、Cephブロックストレージデバイスに容易にアクセスするためのモジュールとなる。
WindowsとLinuxの両サーバーが共存する状況に対しては、Windowsのファイルサービスやプリントサービスとの相互運用性を強化した。これは、Winbindへの依存を制限し、Common Internet File System(CIFS)とRed HatのSystem Security Services Daemon(SSSD)との統合を強化することにより実現した。
セキュリティ側では、ワンタイムパスワード認証向けの2要素認証アプリケーションであるFreeOTPのサポートが加わった。FreeOTPはLDAPとKerberosプロトコルをサポートする。このほかにも、認証局(CA)管理ツールが新しくなり、Red HatのIdentity Manager(IdM)を利用する顧客はCA証明書の変更や証明書チェーンの変更が容易になる。ただし、この機能は細心の注意を払って利用するべきだ。
RHEL 7.1はまた、コンテナプログラム「Docker 1.2」もサポートした。
このほかにも、すぐに使えるパフォーマンス管理機能を多数用意した。また、カーネルに新しいロック機構を実装し、NUMAノードを持つ大規模システムでのプロセッサの効率を改善する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。