CRMベンダーSalesforce.comが米国時間12月17日、エンタープライズ向けファイル共有サービス「Files Connect」を公開した。
Files ConnectはSalesforceが1年以上前に構想を明らかにしたもので、ファイルレポジトリにアクセスできる単一のポイントを提供する。これはユニバーサルファイルシステムといわれる機能で、ユーザーはSalesforceから直接ファイルにアクセスできる。
ユニバーサルファイルシステムの提供により、SalesforceのCRMを利用する顧客は自分たちの企業や組織が利用する複数のドキュメントレポジトリへのアクセスを容易に行うことができるという。
SalesforceのSalesforce1 Community Cloud担当エグゼクティブ・バイスプレジデントNasi Jazayeri氏は、「ファイルがどこにあろうとも、任意のファイルをビジネスプロセスに組み込むことができるユニバーサルファイルアクセスを提供するのは、Salesforceが初となる」と述べている。
ローンチ時、Files Connectは「Microsoft SharePoint」と統合可能で、数カ月以内に「Microsoft OneDrive for Business」「Google Drive」にも対応する予定だ。
Microsoftとの関係という点からみると、Files ConnectユーザーはブラウザのSalesforce.com、またはSalesforce1モバイルアプリ経由でドキュメントの開示、編集、保存ができる。つまり、同社が5月に明らかにしていたMicrosoftとのコラボレーションがFiles Connectで実現することになる。
Files Connectはいまのところ無料のようだが、「SharePoint 2010」および同2013で今もオンプレミスストレージを利用するユーザーは1ユーザーあたり月額7ドルが必要。この料金は大きな金額ではないが、オンプレミスに課金することでクラウドへの移行を促す奨励策ととれなくもない。
Files Connectが将来的にBoxやDropboxをサポートするかどうかについては、明らかにされていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。