日本オラクルは12月18日、クロスチャネルでカスタマーサポートを支援する「Oracle Service Cloud」の機能拡張を発表した。新たに、生産性向上、組織のパフォーマンス最適化、顧客対応時間の短縮を実現できるという新機能「Service Collaboration」の提供を開始した。Service Cloudの最新版を導入している企業は、追加利用料なしで利用できる。
Service Cloudは、さまざまなデバイスやチャネルを通じて、顧客に高品質なカスタマーサポートを提供するために必要な機能を装備するクラウドサービス。今回新たに追加された機能のService Collaborationは、カスタマーサポートに従事している営業、コンタクトセンター担当者、専門知識を有する別の担当者、見積作成を支援する担当者などあらゆる利用者が時間や場所の制約を最小限に抑えて、日頃利用しているチャネルでコミュニケーションし、顧客に迅速に回答を提供できる仕組みとなっている。
Service Cloudの利用者が対応している案件ごとに関係者同士のコミュニケーションが画面上で表示される。利用者のコミュニケーション開始はPCやモバイル上に通知される。複数の会話が発生した場合には、各会話の内容や緊急度などの情報が一覧できるリストがService Cloudから提供され、利用者が優先順位付けられるようになっている。
Service Collaborationを活用することで、コンタクトセンターやウェブサイトで問い合わせに対応する担当者は、リアルタイムで必要な関係者に情報を共有できるようになる。担当者は、顧客からの問い合わせに対し、自身の上長や専門知識を有する別の担当者とPCの画面上などで会話し、最適な担当者と迅速な解決に向けたコミュニケーションできる。
Service Collaborationの機能は、コンタクトセンターやウェブサイトでの問い合わせ対応だけでなく、企業の経理や総務、営業支援などの業務を回すシェアードサービス部門と外勤営業とのコミュニケーションにも活用できる。
例えば、外出中の営業担当者が手元のモバイル端末上の見積もりデータにメモやマーカーで変更点を記し、その見積もりデータをシェアードサービス部門が受領し修正するといったことが可能となる。関係者全員がそのやり取りを利用している、どのチャネル上でもモニタリングできるため、依頼内容や進捗状況をリアルタイムに把握できるという。