3年前からGoogleと同社の主要なライバルの一部の間で特許論争が続いているが、それが遂に終結するかもしれない。Rockstar Consortium LLCは、破産を申請したNortelから2011年に買収した特許ポートフォリオをRPX Corporationに売却した。
Rockstar Consortiumは2011年、Googleがそれらの特許を利用するのを阻止するという明示的な目的の下、MicrosoftとApple、Ericsson、RIM、ソニー、EMCによって設立された。同コンソーシアムは合計で約6000件の特許を45億ドルで買収した。
米国時間2014年12月23日の発表によると、それらの特許のうち約2000件は「Rockstarの参加企業各社に分配済みで、今回の取引には含まれない」という。RPXは残りの特許を約9億ドルで買収する。それらの特許は、子会社であるRPX Clearinghouseが保有し、約5000件のほかの特許で構成される同社のポートフォリオに追加される。RPX Clearinghouseは、「CiscoやGoogleを含む30社以上の企業連合」からライセンス使用料の支払いを受け取り、それらの特許を公正、合理的、かつ非差別的(FRAND)な条件で、関心のあるほかのあらゆる企業にライセンス提供する。
Rockstarは1年前、Googleと複数の「Android」携帯端末メーカーを相手取って、8件の特許侵害訴訟を起こしていた。Googleは11月、それらの訴訟で和解に合意し、今回の取引への道を開いた。特許侵害訴訟の和解条件は公表されなかった。
2008年に設立されたRPXは、「防衛的特許アグリゲーター」としての評判を得ている。防衛的特許アグリゲーターは、特許を侵害しているかもしれない相手を訴訟で追い詰めるのではなく、主に特許をライセンス提供することで利益を得る。広範に使用されている「H.264」などのマルチメディアテクノロジの特許をライセンス提供するMPEG-LAは、このアプローチで成果を上げている。GoogleとMPEG LAはGoogleの「VP8」テクノロジをめぐる同様の論争で、2013年に妥結に至った。
Microsoftのバイスプレジデント兼副ゼネラルカウンセルのErich Andersen氏は用意された声明で、今回の取り決めについて、「われわれの特許制度が革新の促進に貢献していることを実証する事例なので、われわれの業界にとって朗報だ」と評した。「Microsoftとわれわれの業界の双方がNortelの特許ポートフォリオを広範に利用できるようにするため、われわれはRockstarに加わった。今回の特許売却と、売却される特許に対するわれわれの貴重なライセンスを通してその目標を達成できたことを、われわれは嬉しく思っている」(Andersen氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。