ハイブリッドでもデータ管理を簡略化--クラウド分野に踏み出すネットアップ

大河原克行 2014年12月26日 13時16分

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 ネットアップは12月25日、ハイブリッドクラウドへの取り組みを説明した。同社は、10月に米ラスベガスで開催した年次イベント「Insight」でハイブリッドクラウド向け製品を相次ぎ発表。パブリッククラウドで稼働してデータを管理する「Cloud ONTAP」、ハイブリッドクラウドでデータをコントロールするための「NetApp Private Storage(NPS) for Cloud」シリーズなどを揃えて、クラウド分野に一気に踏み出した。

 「ネットアップが提供したハイブリッドクラウドソリューションにより、AWS(Amazon Web Services)やAzureなどのパブリッククラウドの優れた経済性と柔軟性、ネットアップのエンタープライズストレージの高いパフォーマンス、可用性、データ管理性を両立できる」とした。

 NPS for Cloudは、コロケーション施設に戦略的に配置されたNetAppストレージ上から複数のクラウドを利用し、データをコントロールできるハイブリッドクラウド向け製品。従来から提供してきた「NetApp Private Storage for Amazon Web Services(AWS)」と「NetApp Private Storage for Microsoft Azure」に加え、新たに「NetApp Private Storage for SoftLayer」を製品ファミリーを追加、幅広い選択肢を提供できるとしている。

 NPS for SoftLayerの提供では、Equinixのデータセンター施設や世界各地にある他のコロケーション施設間でクラウドの接続性を検証しているという。

金子浩和氏
ネットアップ アライアンス営業本部 クラウド・SIビジネス推進部 シニアコンサルティング システムズエンジニア 金子浩和氏

 「企業には、クラウドに出していいデータ、出してはいけないデータがある。NPS for Cloudで自社ポリシーに沿ったデータのコントロールが可能になる。クラウドが備える弾力性や経済性と、企業の自社プライベートストレージのパフォーマンス、可用性、コントロールを同時に活用できる」と同社のアライアンス営業本部 クラウド・SIビジネス推進部 シニアコンサルティング システムズエンジニアの金子浩和氏がメリットを強調した。

 「製造業でのCAE(Computer Aided Engineering、コンピュータ支援設計)やEDA(Electronic Design Automation、電子機器などのの設計支援)などのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の活用領域、開発やテスト、災害対策、BCP(事業継続計画)などで利用されている。競合他社はクラウドは競合と考えているケースが多く、製品などの品揃えには後れがある」(金子氏)

 Cloud ONTAPは、同社のストレージOSである「clustered Data ONTAP 8.3」をベースに無停止運用、シームレスな拡張性、効率性などのネットアップ独自の技術を搭載。clustered Data ONTAPの機能をパブリッククラウドでも利用できるようになるのが特徴だ。

 AWSと連携しているほか、将来的には「Microsoft Azure」や「Verizon Cloud」とも連携。パブリッククラウド環境上での信頼性の高いデータ管理機能を実現する。

 ユーザー企業がCloud ONTAPのメリットを最大限活用できるように、クラウド利用に最適化されたサービスライセンスやデータセンター向けの従来型のサービスライセンスなど、複数の提供オプションを用意している。価格は、ディスク、CPU、ソフトウェアで3つの料金体系を用意している。

 「NetApp OnCommand Cloud Manager」は、ネットアップのデータ管理ソフトウェアである「NetApp OnCommand」のハイブリッドクラウド環境向け製品。自社のプライベートクラウドと外部のパブリッククラウドプロバイダーとの間でclustered Data ONTAPインスタンスを効率的かつ簡単にプロビジョニングできるのが特徴という。

 シンプルで使いやすいGUIの採用でユーザーやパートナーにハイブリッドクラウド環境のシームレスな可視性を提供するとともに、ストレージの設定負荷と別々の場所に配置されたデータの移動に関する複雑さを軽減するとしている。

 「クラウドにおけるストレージの導入と設定、管理を実現する管理ソフトウェアであり、ディスク追加などについても、AWSのコンソールを触ることなく、Cloud ONTAP上に簡単に組み込める。設定に5分、自動で起動するのに25分という短い時間で利用できる」とした。

 「SteelStore」は、D2D2C(Disc to Disc to Cloud)を実現するクラウドベースのバックアップ製品。旧riverbedを買収し、ネットアップの製品としてラインアップしたもので、インラインでの重複排除、圧縮、データ暗号化をサポート。各社ストレージサービスへのアーカイブを可能にするなどの特徴を持つ。

 「従来は、D2D2T(Disc to Disc to Tape)としての活用が多かったが、これをクラウドに置き換えて提案する。テープの管理には、保管や移動などに関するファシリティコストがかかるが、それが不要になる。Amazon Simple Storage Service(S3)やAmazon Glacierへのバックアップでの利用が多い」という。

 アプライアンス製品として提供し、これをオンプレミス環境に設置することで、Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)のインスタンスとして利用が可能。市場の85%をカバーするバックアップアプリケーションをサポートできるという。プロダクションのスタンバイ機、検証用としてのみの利用が可能であり、AWS Marketplaceから購入できる。

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