第3のステップ:投稿者を「スーパーファン」に変える
ブランドのリーチを、最も価値のあるコンテンツの投稿者と共有する:コンテンツの投稿者の知名度が増した際には、彼らに合わせた形でコンテンツを追加できます。次に、彼らの関心を育み続けることで、最終的には、日常的なファンをそのブランドを心から愛する「スーパーファン」に変えることができます。
一般消費者はソーシャルの世界で多大な影響力を持っていますが、ブランド側が、コミュニティの個々のメンバーよりもずっと大きなリーチを持つことも一般的です。投稿者の大半は、自らのパーソナルブランドを育むために作成するコンテンツを使用したいと考えており、彼らの影響力の拡大をサポートすれば感謝してくれます。彼らのコンテンツにスポットライトを当て、コメントを残し、いいね!を送りましょう。
サロンなどの販路を通じて販売されるヘアケア商品のメーカー、Good Hair Day(GHD)では、さまざまな実績の達成に関し、メンバーにバッジを授与しています。例えば、最高位のバッジは「Cover Star」と呼ばれるもので、受賞者の作品はGHDのホームページで取り上げられます。ここでの実際の見返りは、投稿者のステータスアップであり、投稿者はこれを、自らのパーソナルブランドに活用できます。
本当の価値を提供し、投稿者にインセンティブを与える:投稿が不定期なユーザーであっても、適切な形でインセンティブを与えることで、定期的なコンテンツ生成者となることがあります。
しかしながら、顧客は必ずしも、クーポンやディスカウントコード、あるいは、比較的簡単な手段で得られる仕掛けを得るために、多くの時間を費やして高品質のコンテンツを書き、共有するわけではないのです。ステータスや影響力、金銭面での十分なメリットなど、ほかでは得られないものを与えればいいのです。
LinkedInでユーザーが記事(=履歴書)を投稿し、リンクを共有し続けている理由も、これに当てはまります。LinkedInのプラットフォームを通じ、専門家として自らの評価をアピールすることで大きな就業機会が得られます。
企業ブランドは、顧客が自力では手に入れられないものとして、彼らに何を提供できるでしょうか? 例えば、コンサートのVIPバックステージパスのプレゼントや、夢のようなバカンスが考えられます。あるいは、MedHelpの作っているオンラインの健康コミュニティのように、独自の貴重なサービスも考えられます。このサイトでは、ユーザーを実際の医療専門家や同様の健康問題を抱える他の個人と結びつけます。
サイトへのエンゲージメントと投稿を通じ、ユーザは、自らの健康管理を向上できます。MedHelp社は、自社の中核的な企業理念として、会員が自身に自信を持つことと生活の質(QoL)向上を掲げています。
本質的なソーシャルコンテンツでソーシャルキャピタルを構築
人々を引きつける企業理念に合わせた形で自社のコンテンツを作り上げることで、共有の理念に対する情熱や責務を感じる土台を築き上げることができます。そうすることにより、価値のあるソーシャルキャピタル(社会資本)が蓄積された活気あふれるネットワークを構築できます。
その結果、顧客や見込み客との長期的なエンゲージメントを維持することができ、コンテンツ戦略への投資から持続的な恩恵が得られるのです。
- ロニー スターク(loni stark)
- ロニー スタークは、アドビのAdobe Experience Manager担当プロダクトマーケティング ディレクターです。現職では、アドビのデジタルマーケティング部門の一員として、Adobe Experience Managerのグローバルマーケットでの位置づけ、Go-To-Market戦略、運用を監督しています。スタークは、年間読者数50万人を超えるWebサイト、StarkInsider.comの共同設立者でもあり、同サイトでは、自身の精通するテクノロジー、芸術、ナパ地方について、記事や動画の投稿を行っています。業界向けカンファレンスでは、デジタルエクスペリエンスが企業の競争上の優位性に及ぼす影響をテーマに、頻繁に講演を行っています。本人のAdobe Digital MarketingブログやTwitter(@lonistark)もご覧いただければ幸いです。