注目高まる“フルスタックエンジニア”
“フルスタックエンジニア”への注目が高まっている。
ネットサービスを提供する小規模な企業の場合、エンジニアが面倒を見るのはアプリケーション層だけではなく、それよりも下層のデータベースなどのミドルウェア、さらに下層のOS、さらに下層のネットワークのことも知っていなければならない。小規模な企業であるほどフルスタックであることの必要性が高まる。
・フルスタックで行こう!--これからのエンジニアが目指すべき姿 ・機会は自分で作る--フルスタック目指すならプログラミング5000時間 ・待つだけでは育たない--フルスタックエンジニア育成で管理職は何をなすべきか
しかし、フルスタックであることの重要性はネットサービスを提供する小規模企業だけにとどまらない。企業ITの場合、年間のIT投資のうち7~8割がシステムの維持にあてられているのが実態だ。コストセンターとみなされるIT部門はより少ない人員でシステムを回したいと思われるのは当然の話。大企業でもフルスタックエンジニアが求められるのは時間のうちと言っても言い過ぎではないはずだ。
ビジネスとITが不可分となり、より少ないコストでシステムを提供するとなると、コストが低いクラウドが選択肢になるのは当たり前になってきている。インフラ部分はクラウドでコストを抑えられるが、その上で稼働するシステムも内製した方が安くなると同時に、提供するサービスや機能のスピードも速くなる。
フルスタックエンジニアへの要請は、止むことがない。むしろ、これから強まっていく一方だ。