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心理的な不安の打破が課題--ドロップボックス・ジャパンの河村社長 - (page 3)

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2015-01-15 16:36

 ビジネス上の強みは、コンシューマーとエンタープライズの両方に対応している点です。クラウドサービスで利益を出すのは難しく、特にストレージは非常に難しいという中で、利益を出すにはスケールメリットが重要です。エンタープライズだけではスケールメリットを出せませんし、コンシューマーだけでは課金の問題があって、なかなか売り上げを伸ばせません。

 Dropboxでは両方を強力に推進している点が大きな差別化ポイントです。さらに、ストレージサービスに特化したアーキテクチャを持っていることも強みですね。

--今後の戦略は。

 API公開の目的は顧客の慣れ親しんだツールと連動してDropboxを動くようにする点です。そのために、ローカルのベンダーとインテグレーションを進めて提案してもらうことを推進しています。慣れた環境をひっくり返すのは迷惑ですからね。それに、単にデータを保管するようなサービスではお金を払ってもらえません。データはコラボレーションツールで他のツールとシェアして初めて価値が生まれます。コラボレーションは非常に重要な位置づけですね。

 ドキュメントを作る時に、スムーズに作業できるかどうか。そこをどんどん推進し、より高速で安全に顧客のビジネスを一変させるという提案をしていきます。例えばあるプロジェクトが進行していて、高精細なイラストや写真をシェアするとき、メールでは容量が大きくて送れないし、USBメモリを郵送するのでは時間がかかります。

 Dropboxならクオリティを落とすことなく瞬時に送れます。上長の許可も場所やデバイスに関係なく受けることができるので、ビジネスも加速できます。競合を意識するより、顧客の使い勝手、喜んで使ってもらうためにはどうすればいいかに焦点を当てています。

--Dropboxにもアタックが仕掛けられるなどクラウドサービスに対する不安がある企業に対し、どのように説明しているか。

 最近では「パスワードリスト攻撃」が多発していて、クラウドサービスにネガティブなイメージを持っている企業も多いですね。そこで、われわれはパスワードにおいては基本機能で2つの方法を併用する“二要素認証”とシングルサインオンを用意しています。これらを活用することで、パスワードの使い回しに対応できます。

 クラウドサービスに対する心理的な怖さを最高経営責任者(CEO)に説明して、一緒に乗り越えるのは大きなチャレンジですね。そこで、われわれはDropboxのユーザーガイドのようなものを提供しています。また、IT部門に対する運用の提案や、使い方のビデオ、テスト環境なども用意しています。企業が安心して使えるような提案もしていくわけです。クラウドサービスは生産性を向上するツールになります。実際にDropboxを社内でも使いたい人は多いのですが、業務で使うには危ないという感覚があります。それをどう払拭していくか、それは日本法人ならではの技術力の強化、提案力の強化に尽きると感じています。

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