ご存じの読者も多いかもしれないが、Microsoftが「Windows 10」向けの新しいブラウザを開発中とのうわさがウェブ上で広まっている。この新ブラウザは「Spartan」という開発コード名とされており、「Internet Explorer」(IE)の重荷となっていたプロプライエタリな機能の多くを削り落として、「Google Chrome」や「Firefox」のような軽量のブラウザになるという。さらに、拡張機能もサポートするとみられている。
この記事では、Spartanに関するうわさを詳しく解説するとともに、Windows 10の「Build 9879」に搭載されたバージョンのIEの内部を見て、Spartanの初期の実験的な機能を自分の目で確認する方法を紹介する。
新ブラウザを発表すべき時
IEは長年にわたって、バグや、プロプライエタリ機能、さまざまなセキュリティ不具合などの面で不評を買ってきた。そうした悪い評判のために、多くのユーザーがChromeやFirefoxといったIEの競合ブラウザに乗り換えている。実際に、PCMag.comの最近の記事では、IEはFirefoxとChromeに次ぐ第3位のブラウザと評価された。IEという名称からさまざまなマイナスイメージがついてまわることを考えると、Microsoftは今こそ全く新しいウェブブラウザを新しい製品名で発表すべきなのかもしれない。Windows 10に予想される明るい未来にふさわしいものがいいだろう。もちろん現時点では、Spartanは開発コード名にすぎないが、同社がこの名称を使い続けて、実際の製品名になる可能性もある。以前もそのような事例があった。「Windows 7」は、当初は開発コード名だったが、最終的に正式な製品名になった。
うわさ
Mary Jo Foley氏が執筆した米ZDNetの記事によると、Microsoftが開発コード名「Spartan」という「Internet Explorer 12」ではない新しいブラウザを開発していて、新たなユーザーインターフェースが採用されるほか、「Internet Explorer 11」より効率化され、パフォーマンスも格段に高速だという。Windows 10と同様、この新ブラウザもデスクトップ版とモバイル版が提供される見込みだ。
新ブラウザには、「Internet Explorer 9」の時代に開発されたMicrosoftのJavaScriptエンジンと、同社のレンダリングエンジン「Trident」の更新バージョンが採用されるという。Tridentは「Internet Explorer 4.0」の時代に開発されたレイアウトエンジンだ。
