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ネットワークセキュリティの要諦

激しさを増すモバイルへの攻撃--多層防御に組み込むべき(後編) - (page 2)

三輪 賢一(パロアルトネットワークス)

2015-01-28 07:00

デバイスの保護

 デバイスの保護では、モバイルデバイスを脆弱性やマルウェアから保護することで、機密データの流出を防ぎます。特にAndroidではiOSのようにコード署名がないこともあり、野良アプリと呼ばれるGoogle Play以外からダウンロードされる非公式アプリを中心にマルウェアが配布されやすい状況です。

 また前編で解説したように、iOSでは「脱獄 (ジェイルブレイク)」したデバイスを対象とした「脱獄アプリ」にデータを盗み出すマルウェアなど報告されていますし、2014年には「WireLurker」と呼ばれる脱獄していないデバイスも感染対象となるマルウェアが発見されており、デバイスの保護は重要な要件になっています。

 デバイスの保護については、URLフィルタリング機能を提供するMDM製品もありますが、マルウェアやエクスプロイトからモバイルデバイスを保護するためにはファイアウォールやサンドボックス、ネットワーク型のアンチウイルス、IPSなど他のセキュリティ製品やサービスと連携させる必要があります。

 社内ユーザーだけでなく社外にいるユーザーにも同じセキュリティポリシーを提供するために、VPN接続を使ってモバイルデバイスからインターネット向けトラフィックを集約し、そこでマルウェアをスキャン、ブロックします。

 アプリケーション単位でトラフィックを識別および制御する次世代ファイアウォールでは近年、PCではなくモバイルデバイスのみで利用されるアプリケーションに対するシグネチャの登録が増えています。

 この分野は、MSM (Mobile Security Management:モバイルセキュリティ管理)と呼ぶこともあります。

データの制御

 データの制御で重要な点は、組織内の機密データに権限のあるデバイスのみをアクセスさせる、ということです。したがってデバイス種別、デバイスの所有者、「デバイスの管理」における制限事項のようなデバイスの状態を考慮し、そのデバイスやユーザーの権限によって利用できるアプリケーションやデータを制御します。

 iOSデバイスに対するデータの制御に関しては、iOS 7でサポートされた “Open In Management” と呼ばれる機能をMDM製品と連携して用い、ドキュメントや添付ファイルを管理アプリからのみ利用できるようにする方法があります。これにより、ユーザーが個人的にインストールしたアプリでは機密データが利用できないようになります。

 同じくiOS 7からサポートされた “Per-App VPN” という機能では、アプリごとに社内とVPNを接続するか否かを指定できます。管理者はデバイス単位だけでなく、アプリ単位でもVPNの利用を選択できるようになります。

 また、一部のMDM製品にモバイルアプリ管理(Mobile Application Management:MAM)と呼ばれる機能が搭載されています。この1つにエンタープライズアプリストアという機能があり、これは組織内部で作成した独自アプリを企業内アプリストアとして利用するものです。また、Appleが提供するアプリや書籍などを企業が一括購入するプログラムであるVolume Purchase Programを管理してBYODを含めた企業のモバイルデバイスへ独自アプリを配布する機能もあります。

 データの制御については、デバイス単位でのセキュリティだけでなく、ネットワーク全体でのセキュリティから考える必要もあります。データ制御のためのアクセスをモバイルデバイスおよびその状態にまで拡大し、ユーザーやアプリごとに制御することで、ビジネスアプリで利用するデータを私的なアプリが参照できないようにします。

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