そこから何が起こるのかというと、Microsoftがサブスクリプションベースの企業になるということだ。消費者はWindows 10のサブスクリプションを購入するだろうか。おそらくするだろう。しかしMicrosoftは、Officeやストレージ、他にも優れたサービスを投入する必要がある。エンタープライズの面では、企業がサポート料を支払うだろう。Microsoftの顧客が今後どのように移り変わるかが楽しみだ。
ユニバーサルアプリのビジョンは持続するか。プログラミング工程を一本化するというMicrosoftの戦略や、複数のスクリーンの橋渡しをするという計画はうなずける。大きな疑問は、Microsoftがそれをどうやって実行するのか、という点だ。「全てのデバイスで同じコードを実行しつつ、スクリーンに合ったフォーマットにする」とBelfiore氏は言っている。素晴らしい戦略だが、悪魔は細部に宿るとはよく言われることだ。
Cortanaは大きな差別化要因か。Belfiore氏の話の大半は、MicrosoftのパーソナルアシスタントであるCortanaの紹介に費やされた。CortanaはPCでの利用により適した、便利なものになっている。「単にスマートフォンのエクスペリエンスをPCに持ち込むということはしたくなかった。Cortanaが他に類を見ないほど便利なものになるよう、PC特有の事柄について学習させたいと考えた」(Belfiore氏)

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しかしデスクトップ環境では、Cortanaは悩みの種になるかもしれない。今後明らかになるだろうが、CortanaがWindows 10について、消費者あるいはプロシューマーをいら立たせることになるのかは定かではない。アップグレードする理由はほとんどないというWindows 7ユーザーが多くいることを考えるべきだ。
ブラウザ「Project Spartan」は変革をもたらせるか。Microsoftの新しいブラウザは興味深い印象で、「Internet Explorer」が提供するものを見事に改良して提供している。市場シェアの数字が時間とともにどう変化するか見ていこう。このブラウザは注目に値するが、「Google Chrome」やInternet Explorer、あるいは「Firefox」といったブラウザが既に持っている勢いを打ち破るには、派手さに欠ける。
XboxとWindows 10の連携は本格的なものになるか。XboxとWindows 10のそれぞれの世界を連携させることは、非常に理にかなっている。同時にそれは複雑なものになる可能性もありそうだ。Microsoftの野心はもっともなことである。やはり、ここでも鍵となるのは実行の面だ。Xboxは今でも、多くの面であまりにも複雑だと思う。

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MicrosoftはWindows 10を中心としたハードウェア戦略を展開できるか。非常に興味深い動きの1つだったのが「Surface Hub」で、これは作業グループとデータを連携させる大型スクリーンだ。Surface Hubは84インチの4Kディスプレイで、内蔵カメラ、スピーカ、マイク、Wi-Fi、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)を搭載している。このディスプレイには、「OneNote」や、ビデオ会議やコラボレーションのツールが統合されている。Surface Hubは、CiscoやPolycomのビデオ会議ソリューションの強力なライバルになる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。